O.Shimoda
次世代の開発基盤を生み出し、
日本のエンジニアリングを変える。
研究開発
2008年入社
これまでの経歴を教えてください。
エンジニアがプログラムを行うための
システムアーキテクチャの研究を
行ってきました。
2008年の入社以来、システムアーキテクチャ、つまりエンジニアがプログラムを書くための開発基盤を研究してきました。2012年にはスマートデバイス、クラウドの普及を見据え、システム研究開発センター初となるオープンソースソフトウェア「hifive(※)」を発表しました。これによってエンジニアはスマートデバイスを活用したアプリケーション開発が可能となり、さらに、動画や音声、グラフィックの描画などの表現の可能性を広げるHTML5の特性を活かせるようになりました。先日、中国の関連会社に足を運んだ際、自分が手掛けた「hifive」を利用するエンジニアに出会い、私の研究が世の中の役に立っていることを実感でき、純粋に嬉しかったです。自分達が努力し形にした技術が実際の現場で活用され、喜ばれている姿を見て、大きな充実感を得ることができました。こうしたオープンソースソフトウェアの開発に携われたことに技術者としての“手応え”を感じています。今後も研究を重ね、ますます高度化する顧客の要求に現場の開発者が迅速に応えられるよう理想の開発基盤を追求していきたいと思います。
※hifive/パソコンやスマートフォンのブラウザに対応した、高度な機能や操作が要求される業務システム画面の開発を効率化する当社システム研究開発センターで開発されたプラットフォームです。名前の由来である"High five"はいわゆる「ハイタッチ」のことで、お客様と私たち開発ベンダーが手を取りあい知恵を出し合いながらより便利なITシステムを創造していく様子を、ロゴと共に表現しています。
現在どのような研究に
携わっていますか?
IoT時代を支える、
次世代の開発基盤に
取り組んでいます。
「IoTが普及すれば、システム開発の構造は大きく変わる」と考えた私は、周りのメンバーと何度も話し合い、「次世代の開発基盤」に取り組むことがシステム研究開発センターには必要だと考え、上司に提案しました。モノとシステムがインターネットを介してつながれば、その情報量は現在の10倍、100倍、1000倍と加速度的に増えていきます。当然、システムやアプリケーションが現状のままではこの変化に耐えることはできませんし、他社に先駆けて開発に取り組むことはビジネスとして大きな価値があります。このアイデアはチームの研究テーマとして承認され、数年の開発期間を経てシステムの実開発、実証実験、導入にまで漕ぎ着けることができました。現在はひとつのシステム開発に留まっていますが、この開発基盤をさらに進化させ、ゆくゆくはIoT時代のエンジニアリングを支えるプラットフォームにしていきたいと考えています。
「NSSOLならではの魅力」は
何だと思いますか?
当センターの強みは、
現実のビジネスフィールドが
あることです。
世の中に役立つものをつくりたい。エンジニアリングで課題を解決したい。そんな方にとって、システム研究開発センターは最良の環境だと思います。「研究開発が半分、ビジネスの課題解決が半分」というバランスは非常に優れたものですし、自分のアイデアを実際のビジネスフィールドで試行錯誤できることは、大きな強みになっていると思います。私自身、これまで現場に即した開発を意識して取り組んできましたが、「机の上で考えていたことが実際のビジネスフィールドと乖離していた」というケースを何度も目にしてきました。ITに詳しい人であればスマートデバイスの操作は難しいものではありません。しかし、実に多種多様な人が働く工場などでは全員が利用できるとは限りません。“どんな人でも使える”ことが条件となるだけでなく「ひとつの端末を何人が使うのか」「引継ぎはどうするのか」といった業務プロセスも考慮しなければどんなに素晴らしいアイデアも絵に描いた餅になってしまいます。現場の課題やニーズを満たしてこそ、私たちの研究は意味を持つため、研究だけにとどまらず、ビジネスに関わる環境を持っていることが魅力だと思います。
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