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2019-04-02 DX 働き方改革
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ファシリテーション×くまのぬいぐるみ!? シス研に、博報堂コンサルティング執行役員楠本さんが来訪!

「くまのぬいぐるみが会議のパフォーマンスを上げるんです」

博報堂コンサルティング執行役員 楠本和矢さんの好奇心をくすぐったのは、同社が提供する研修を受講していたNSSOL女性営業の一言。会議効率化を目指した社内の取り組みを紹介した時のことです。「話を聞きたい」とNSSOLシステム研究開発センターへの訪問はすぐに実現しました。

楠本さんは、外資でのコンサルタント経験を経て、博報堂コンサルティングの執行役員として、重要顧客のプロジェクト統括や、人材育成ソリューションの開発・提供業務などに携わりながら、ファシリテーション研修のメイン講師を務めている、いわばファシリテーションのプロ中のプロ。そのプロから見て、くまのぬいぐるみ(愛称「くまちゃん(※)」)を使った会議効率化システムはどう映ったのでしょうか?

(※)くまちゃんに関しては、下記コラムをご参照ください。
「くまのぬいぐるみ」が会議をファシリテート~今ある課題を既存のテクノロジーでどう解決するか~

―― 今回は、くまちゃんに関心を寄せていただいてありがとうございます。

楠本:こちらこそです。念願叶ってお会いすることができました。

―― ご興味を持っていただいたのは、なぜでしょうか?

楠本:こうしたテクノロジーを使うことで、もともと長く持っていた課題の解決に一歩近づくのではないか、と思ったんです。私たちは、研修という形で様々な企業にファシリテーションのスキルを伝えているのですが、その後の効果的なフォローアップ方法を模索していました。研修で学んだスキルを実際の現場で発揮できているか、十分に発揮できていないのであれば、そこにどのような課題があるのか。実際の会議に時々同席をさせていただくこともあるのですが、もちろんそれだけでは全ての課題把握はできません。くまちゃんを活用すれば、課題の可視化のみならず、もっと色々な可能性が広がるのではと、そう感じました。

―― 具体的に、くまちゃんのどんな点に可能性を感じたのでしょうか?

楠本:このくまちゃんのポイントは、大きく3つあるかなと思っています。

一つ目は、忘れてしまいがちなことに気付せてくれる。
ファシリテーターも人間なので、議論に熱中すると"いち参加者"となってしまいます。そうすると、誰も会議を客観的にコントロールする人がいなくなってしまう。そういう時、このくまちゃんがいれば、議論を次のプロセスに進めるように促してくれます。会議の種類を最初に設定する、という機能もとても良いですね。会議も、その目的別に様々な種類がありますから。報告する、共有する、発散する、意思決定する、問題解明する、などなど。その都度ファシリテーションの方法も変えていくことができます。

二つ目は、言いづらいことを言ってくれる。
時間通りに始まって終わる会議って、実はなかなかないんです。参加者が揃わなくて開始が遅れたり、想定以上に説明に時間を要したり、趣旨と異なる話題で盛り上がってしまったり。そうした時に、くまちゃんが「終了予定時刻の10分前なので、そろそろラップアップしてください」と言ってくれると、とても助かりますね。例えば、会議出席者に時短勤務の方がいたとしても、本人の口からは言いにくいこともあります。進行が遅れている要因が偉い人だったりすると特に。それが、見た目も可愛いくまちゃんだと角が立たない(笑)。

三つ目は、埋もれてしまいがちの状況に気付かせてくれる。
会議って、何となく議論が進んで結論が出ると、上手くいったように感じてしまうんです。けれどもそこには実は問題があって、特定の人しか話していなかったり、一言も話していない人がいたりする。必要な観点が抜け落ちた結論となったかもしれない、招集する必要のない人の時間を奪っていたかもしれない、とかですね。こういう状況って往々にして問題視されず、流されがちです。そうした時、一人ひとりの発言量が分かる機能は、状況の可視化をして生産性を高めるきっかけとなってくれそうです。

―― ありがとうございます。最初の企画段階から狙っていたところでもあるので、嬉しいです。状況の可視化という点では、会議の盛り上がり度合いなども測れるようにできたらと計画中です。

楠本:それはぜひしてほしいです!くまちゃんから目標を提示され、評価されることで、人間の行動を変えることができるかもしれません。笑い声が絶えないとか、多様な人が参加しているとか、特定のフレーズが出てくるとか、色々なパラメーターが考えられますね。フレーズで言えば、「それはなぜでしょうか?」「具体的には?」など、発想を展開させる問いだったり、「いい問いですね」「その観点は思いつかなかったです」など、発言への評価だったり。良い会議には「問い」や、「良いキーワード」があるんですよ。

―― 面白いですね!エイジョカレッジ2017で大賞を獲得した「Pay it forward」(※)と連携して、参加者同士のフィードバックができるようになるというのも良いかも。

(※)エイジョカレッジ2017、Pay it forwardに関しては、下記コラムをご参照ください。
『新世代エイジョカレッジ2017』大賞!NSSOLエイジョが提案します! ~社内仮想通貨による「褒める文化の醸成」とクマのぬいぐるみによる「会議のパフォーマンスUP」~

楠本:あとはぜひ研究してほしいのは、人間の心理にアプローチしたくまちゃんの活用の仕方。例えば、笑顔にすると生産性が上がるとか、緊張感が高まると集中力が上がるとか、会議というシーンの中で分かることがたくさんあると思うんです。

―― まさに研究をしていきたいところです。ぜひ一緒にコラボレーションしたいですね。

楠本:とても可能性を感じる仕組みなので、どんどんとアイデアが沸いてしまいます!あと面白いのは、くまちゃんってことですよね。単なる機械やデータだと共感しにくいですが、このくまちゃんは機械的な要素もありつつ、親しみや関心が持てる。仕組みってそういうものじゃないと定着しないですよね。ファシリテーションとくまのぬいぐるみ。一見奇異な組み合わせですが、とってもマッチしている。こちらこそ、ぜひこれからも意見交換させてください。期待しています!

HR Design Lab.代表
兼 株式会社博報堂コンサルティング 執行役員
楠本 和矢氏

神戸大学経営学部卒。丸紅株式会社にて新規事業開発・育成業務を担当。その後外資系ブランドコンサルティング会社を経て現職。コンサルタントとして、クライアント企業に深くコミットするアプローチのもと、多岐にわたるプロジェクトを担当。現在は、人材育成専門組織の代表、兼、コンサルティング会社の執行役員として、重要顧客のプロジェクト統括や、人材育成ソリューションの開発、提供などに携わる。

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