強化学習の世界大会「AutoRL Challenge」にて第5位入賞

日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:森田 宏之、以下「NSSOL」)の技術本部システム研究開発センターおよびDX&イノベーションセンター(以下「DXIC」)の有志社員チームが強化学習に関する世界大会「Automatic Reinforcement Learning for Dynamic JobShop Scheduling Problem」(2021/4/15~2021/7/23)に参加し、世界第5位(全32チーム)に入賞しました。

強化学習とは機械学習※1の手法の一つであり、エージェントの行動に応じて状態が変化する環境において得られる最終的な価値を最大化することを目指し、エージェント自身が試行錯誤によって学習をする手法です。環境の変化に応じた最適な行動を選択することができるため、リアルタイムでのスケジューリングや自動運転などの分野において適用が進んでいます。

本大会はIJCAI(国際人工知能会議)が主催した「IJCAI 2021 Competitions」※2のうち、強化学習の分野を対象としたものです。課題は製造現場における生産計画の立案であり、参加者には前提条件として製造プロセス上のタスクとそれらを実行する複数の製造設備についての情報が与えられますが、製造設備の故障がランダムで発生することになっているなど、現実の製造現場の環境を想定したものとなっています。参加者は状況の変化によって生じる新たな条件をリアルタイムに反映し、最も効率の良い生産計画を立案できるモデルを作成しなければならないため、強化学習と組合せ最適化問題に関する技術との両方の知見、およびそれらを組み合わせて適用していく技術力が必要となります。

本大会に出場した社員が所属しているシステム研究開発センターはお客様のDXにおいての活用が見込まれる具体的な技術に対して実用化を見据えた応用研究を行い、DXICはDX戦略の策定を上流工程から行っています。この両組織が連携することでNSSOL全体として最先端の研究成果をタイムリーに実際のビジネスに適用していく体制を整えています。今回の大会でも機械学習や最適化に関する豊富な技術蓄積を基に実現場のニーズに応えてきた経験※3により、高い精度のモデルを構築することができました。

今後もNSSOLは「ファーストDXパートナー」として、強化学習やAI/データ利活用をはじめITの先進領域における研究開発を推進し、蓄積した知見を生かしてお客様のDX推進に貢献してまいります。

以上