中外製薬が製造・品質データの解析システムを導入

―バイオ医薬品のさらなる品質・収量向上へー

新日鉄住金ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川、代表取締役社長:謝敷 宗敬、以下 NSSOL)は、中外製薬株式会社(東京都中央区日本橋室町、代表取締役会長 最高経営責任者:永山 治、以下 中外製薬)のグループ会社である中外製薬工業株式会社(東京都北区浮間、代表取締役社長:田熊 晋也、以下 中外製薬工業)がバイオ医薬品の安定した品質確保、収量向上のため、ITを活用して多様な製造・品質データを体系的に短時間で収集・解析するシステムをNSSOLの支援により2016年4月に導入したことを発表します。

中外製薬は、「すべての革新は患者さんのために」を事業哲学として、バイオをはじめとする独自の創薬技術に強みを持ち、グローバルで活躍するトップ製薬企業を目指す研究開発型の製薬企業です。2013年よりグループ会社として製造業務を担う中外製薬工業と共同で、製造・品質データの収集・解析システムの導入検討を開始しました。
バイオ医薬品は、化学合成の医薬品に比べ、その特性の違いや収量の変動が大きいことから、高いレベルでの品質維持や更なる収量向上の実現には、製造・品質データを体系的に収集・解析し、継続的に製造プロセスを改善することが必要です。中外製薬工業 宇都宮工場では、新システムによるデータ収集の自動化と、より多様な製造・品質データを解析してプロセス改善に活用できる仕組みづくりを検討しました。

導入実績、ワンストップサービス、解析機能などの観点から複数のソリューションを比較・検討した結果、中外製薬および中外製薬工業は、ダッソー・システムズ・バイオビア社のパッケージ製品「BIOVIA Discoverant」を選択しました。そして本製品導入のITパートナーとして、国内代理店であるNSSOLを起用しました。
中外製薬工業 宇都宮工場では、Discoverantをベースとした「製造品質モニタリング・レポートシステム」を2016年4月に当初の予定通り導入し、バイオ医薬品をこれまで以上に高い品質・収量で安定的に生産するための製造プロセス改善基盤として活用、社内ユーザーを順次拡大しています。

新システムでは、多様な製造・品質データを独自のデータマッピング技術によって短時間にオンデマンドで収集・統合し、解析できるようになったため、継続的な製造プロセスの確認、問題発生時の原因究明や報告書の作成を効果的に支援することが可能となりました。特に、 データの収集時間を従来の約10分の1に短縮したこと、製造ラインの温度や圧力といったセンサーからの連続データの収集・解析が可能になったことは高く評価されています。

NSSOLは、BIOVIA Discoverantを活用した製造支援サービスの提供を通じ、製鉄業で培ったプロセス製造の品質管理ノウハウを活かし、国内の製薬会社のお客様に対してこれからも製剤化研究および製造プロセスにおける価値あるソリューションを提供してまいります。

以上