ソニー銀行の個人向け海外送金業務に「CrossMeetz」を導入

~送金業務STP・ISO20022対応を実現~

日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:玉置 和彦、以下「NSSOL」)は、ソニー銀行株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:南 啓二、以下「ソニー銀行」)の個人向け海外送金業務において、2025年10月より外為総合インターネットバンキングCrossMeetz(クロスミーツ)※1の本番稼働を開始しました。

CrossMeetzは、インターネット環境を最大限に活用し、金融機関と顧客双方をつなぐ先進的な「外為総合インターネットサービス」として、顧客受付・ワークフローから決済電文の生成・発信までの一貫処理(STP)、サービス標準でのISO20022※2準拠、行内システムとの柔軟な連携を可能にし、金融機関での効率的な海外送金業務を実現しています。

導入の背景

金融機関は、海外送金業務における安全性や透明性の向上、コンプライアンス確保のために、行内規程遵守、外為法等の法令遵守、KYC(Know Your Customer:口座開設時の本人確認)・AML(Anti-Money Laundering:マネーロンダリング防止)対応などに多くの確認業務を行っています。加えて、Swift加盟の金融機関は2025年11月までにISO対応が必要であり、制度変更後の事務作業量の増加が懸念されていました。
一方で、送金決済スピードの向上が国際的に強く求められており、特に個人向けの海外送金においては、海外企業から国内居住者宛てに報酬等の送金を受けるケースが近年急増して、より一層海外送金業務の効率化・自動化が不可欠となっています。
また、ソニー銀行では、SwiftとのInterfaceソリューションであるSwift Alliance Lite2(以下「Lite2」)を利用していましたが、Swift利用業務の継続性確保、Swift環境運用業務の削減、利便性の向上も必要でありました。
そのため、ISO20022対応およびSwift含めたSTP処理を実現するために、ソニー銀行の海外送金業務にCrossMeetzを採用いただきました。

システムの全体像

CrossMeetzの特徴

1. 海外送金業務STP化

顧客の海外送金依頼の受付、送金依頼のステータス管理、決済用Swift電文生成、Swift Net宛ての電文発信をCrossMeetz上で一貫して処理することが可能です。送金を銀行で承認された後は、自動的に決済電文を生成・Swift宛て発信を行います。業務フローのSTP化により、手作業の削減・再鑑(ダブルチェック)の廃止・オペレーションミスの低減に寄与します。

2. サービス標準機能と個社固有機能の両立

通常SaaSでは各社固有の機能提供は困難ですが、CrossMeetzではサービス標準機能を損なうことなく既存システムとの連携を柔軟に実現しています。勘定系システムとのAPIベースでのSSO連携(シングルサインオン)やトランザクション更新といったリアルタイム連携に加え、ファイルベースでのデータのバッチ連携を行うことで、業務フローを途切れさせることなくシステム横断を実現します。

3. Swift APIsの活用

従来のオンプレミス環境でのファイル連携や人手による画面操作に頼らず、S.W.I.F.T. SC(本社:ベルギー、以下「Swift」)が提供するAPIを活用することで、リアルタイムでの結果還元やSwift関連業務の集約を実現します。
CrossMeetzでは以下のSwift APIsをサービス標準機能として組み込んでいます。

  • Payment Pre-validation API:送金情報の整合性チェック
  • Swift Messaging API:Alliance Cloudとの電文の送受信
  • GPI APIs:Global Payment Innovation / Universal ConfirmationでTrackerへのアクセス

4. Swiftとの接続

「Swift Business Connect」※3でのSwiftとの接続により、金融機関がSwift Interface環境の自前で保有することなくメッセージングが可能です。ソニー銀行はSwift Interface環境をLite2からCrossMeetzを通じたSwift Alliance Cloudの利用へ移行しました。

5. ISO20022準拠

ISO20022に対応した送金UI、決済用電文の生成、新たに追加された組戻用電文や結果通知用電文の生成などの機能によりISO20022に準拠した海外送金業務を実現します。

以上

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