社長年頭所感

2021年の年頭にあたり、ご挨拶申し上げます。

昨年来、世界中に拡大した新型コロナウイルス感染症は、未だにその収束が見えず猛威をふるい続けています。その影響もあってベーシックなリモート環境が各社で整備できつつある今、お客様の意識は、さらに高度な次元の変革へ向かっていると感じています。

「ファーストDXパートナー」を目指す

当社の目指す姿、それは、お客様のデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に向けてともに歩み続ける「ファーストDXパートナー」です。DXは、これまでのビジネスで培った強みを活かしながら、持続的かつ横断的な変革を実現する仕組みを構築するという、一朝一夕では実現できない大きな挑戦です。SoR(System of Record)、SoI(System of Insight)、SoE(System of Engagement)の全体最適によって、新たな企業競争力を生み出していくものです。
当社は、System Integrationのみならず、ビジネス・組織・業務プロセスの在り方やデータの流れなど様々な要素(=X)を再設計していく"X Integrator"へと自らを変革させ、お客様とともに、この挑戦に臨んでゆきます。

昨年は、全社のDXを推進する組織として「DX推進&ソリューション企画・コンサルティングセンター(DX&SCC)」を設立し、各事業本部・事業部や研究所と有機的な連携を生み出すことで、分散していたDX対応力を会社として最大限発揮できるよう体制を整えました。デジタルイノベーション共創プログラム「Angraecum(アングレカム)」をリリースし、プロジェクトの立ち上げからお客様と共同で活動することで、より本質的なDXの加速を支援しています。また、製造業を中心としたローカル5G実証実験や作業者をITで見守る「安全見守りくん」などの導入も進み、日本製鉄をはじめとする多くの製造現場のDX推進に貢献しました。更には、医療分野におけるデータ利活用の推進など、社会課題の解決に向けた取り組みも数多く行っています。

2021年は、本格的なDXの夜明けとなる年です。助走期間であった昨年までの夜が明け、日が昇り始めれば、空は一気に明るくなります。当社がこれまで蓄積してきたドメイン知識や技術知見をもって、お客様の新たな課題を見つけ解決する存在となることで、この夜明けをビジネスチャンスとしていきます。

社員が生き生きと働けるための環境をつくる

お客様や社会に対して価値を創出していくうえで大切なのは、社員一人ひとりが生き生きと働けるための環境づくりです。昨年までも、自律的なキャリア形成を支援する様々な仕組みを整備してきました。また、本社地区2拠点化をはじめ、働きやすいオフィス環境の整備にも取り組んできました。
さらに今年は、コロナ禍における働き方の状況や課題感をもとに、ニューノーマルにおける新たな働き方の実現に向けて、IT環境の更なる整備や育成施策の強化、様々な制度・仕組みの見直しを含め、多角的な検討をしていきます。また、次世代開発基盤として昨年リリースしたTetralinkの活用など、当社自身のDXも加速させていきます。
当社の強みである社員の多様性を尊重し、のびのびと自らの能力を発揮できる企業風土を目指し、ダイバーシティ&インクルージョンを推進していきます。

また、そうした働くための環境をつくり、事業を成長させていくために大切なのは、お客様や社会からの信頼であり、信頼の礎はコンプライアンスです。社会に必要不可欠な存在として信頼され貢献し続けるために、真の価値の創造を行う事業経営を行っていきます。

2021年、当社は発足から20周年を迎えます。本年も、お客様とともに成長を続け、社会の発展に貢献できるよう、NSSOLグループ一丸となって取り組んでまいります。

本年もよろしくお願い申し上げます。

以上