NSSOL、裸眼で見える空中3D映像技術についてアスカネットと共同実験

~世界初「Looking Glass 8K」と「ASKA3D-976」との組み合わせで、両手で操作できる大型立体映像~

日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:森田 宏之、以下「NSSOL」)のシステム研究開発センターは、株式会社アスカネット(以下「アスカネット」)と裸眼で確認・操作が可能な空中立体映像に関する共同技術検証実験を2020年11月16日に行いました。どちらも大型の部類に入る、およそ横70cm、縦40cmの32型3Dディスプレイ「Looking Glass 8K」※1と、約1m四方の大きさを持つ空中結像装置「ASKA3D-976」※2を組み合わせた実験は世界初であり、この組み合わせにより、人間が裸眼で立体視しながら素手で操作するのに十分な広さを持つ結像可能領域の確保に成功しました。

実験に用いたLooking Glassは、米国発のスタートアップ企業であるLooking Glass Factory Inc(本社:アメリカニューヨーク州、CEO:Shawn Frayne)が開発した、数cmの厚さを持つアクリルブロックの内部に立体映像を表示する3Dディスプレイです(写真1)。この3Dディスプレイをアスカネットが開発した空中結像装置であるASKA3D-976と組み合わせることで、アクリルブロックの中に表示される立体映像を空中で再結像させられます。本実験では立体映像は壁面から30cmほどの距離に浮かんでおり、約横70cm、縦40cm、奥行き30cmの領域に再結像できました。手でつまんで移動や回転をさせる操作や、手元を拡大してモデル詳細を確認するような操作も可能です(写真2、3)。また、手の動きに反応してモデルを変形させる動作も実現できました。

写真1:Looking Glass 8K上部透明のアクリルブロック内部に3D映像が表示される
写真2:ASKA3D-976により結像された像を操作する様子
写真3:ASKA3D-976により結像された像を操作する様子

NSSOLは2008年よりAR/VR領域の研究を開始し、製造業を含め様々な分野で現場適用の知見を蓄積してきました。ARメガネを含めたウェアラブルデバイスのソリューション化※3も2016年より行っています。加えて、人と同じ動きをすることで、人間の代わりに危険な現場で作業する人間拡張型ロボットを構築※4するなど、複数のデバイス技術を集結させて活用していく研究開発も進めてきました。

今後も、「ファーストDXパートナー」としてAR/VR技術やそれらを各種デバイスと組み合わせながら活用する技術により、お客様の業務支援を通して新しい価値の創出を目指します。

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