社長年頭所感

2020年の年頭にあたり、ご挨拶申し上げます。

「平成」が終わりを迎え「令和」という新たな時代を刻み始めた昨年、当社は「日鉄ソリューションズ(NSSOL)」として新しい一歩を踏み出しました。
今年NSSOLは2001年の発足から20年目を迎えることとなります。これからの新しいNSSOLを創り上げていくうえで、まず大事にしたい想いは、「原点に立ち返る」、ということです。原点とは、当社の企業理念である「創造・信頼・成長」です。

まず、「創造」とは、“情報技術のプロフェッショナルとして、革新的な技術を利用したソリューションの提供を通じ真の価値を創造していくこと”です。私たちが、真の価値を生みだすからこそ、その先に、お客様からの「信頼」を得ることができると考えています。

そして、お客様をはじめとするステークホルダーに「信頼」される会社でありつづけるために、「コンプライアンスの遵守」をベースに、さまざまな社会通念、慣習、文化、価値観を尊重して行動する高い倫理観をもち職務遂行をしてまいります。ルールを遵守し、多様な考え方を尊重し、統合、昇華させるところにイノベーションが生まれ、成長が実現できると信じています。
近年では「持続可能な社会・環境の実現への貢献」が社会の一員として企業が果たすべき責任として求められているなか、当社としてもESGSDGsへ積極的に取り組み、ITを通じ、より良い、より豊かな社会の実現に向けてチャレンジしてまいります。

お客様のITシステムを支えるとともに、お客様のデジタル・トランスフォーメーション進展の将来像を語り、その実現に向けて挑戦、伴走できる「ファーストDXパートナー」となることが、私たちの目指すべき姿です。これを実現していくために重要なことが、私たちの企業理念の「成長」です。それは、“お客様と、ともに成長できるITパートナーでありつづけること”を意味しています。

昨年、日本製鉄向けには「安全見守り」のソリューションを全国の製鉄所へ展開し、多くの現場作業員の方々にお使い頂くまでに至りました。また、クラウド上にAIを活用したデータ分析プラットフォーム“NS-DIG®”を構築し、製造現場を熟知するお客様自身がAIを活用できる環境を提供開始いたしました。
昨年11月には、NSSOLは現場のDXを実現する5Gサービスの提供を開始し、室蘭製鉄所でのローカル5G実証検証につき日本製鉄と合意しました。
このような実績や知見にもとづき、これからも最先端の技術・手法を使いこなし、お客様の業務プロセスやビジネスモデルの変革を、ともに実現していけるパートナーとして、真の価値を創造できるパートナーとして、「ともに、その先の答えを」、永続的に追い求めていきたいと考えています。

当社は、まさに当社の資産でもある社員一人ひとりが心身ともに健康で、生き生きと働きつづけることができる「より魅力ある会社、働きがいのある会社」であることを目指しています。そのために、バックグラウンドや価値観の異なる多様な人材が、社内・社外を問わず、お互いを認め合い協力しあえる風土・環境を築くとともに、エンゲージメントの高い組織づくり、組織運営をしてまいります。

今年4月に東京本社地区は、事業規模拡大にともなう所要面積の拡大、事業継続性BCPの観点から会社の機能を分散させるため、虎ノ門(虎ノ門ヒルズ・ビジネスタワー)と新川(東京住友ツインビル)の2拠点となります。
今年の夏には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、開催期間中の業務遂行は一段と工夫をしていく必要があります。これをチャンスととらえ、働きやすい環境の整備、分散して働ける仕事の仕方の確立など、私たち自身の働き方の変革をより一層推進してまいります。

本年も、情報技術のプロフェッショナルとして、真の価値の創造により、お客様をはじめとするステークホルダーとの信頼関係を築き、ともに成長を続け、社会の発展に貢献できるよう、NSSOLグループ一丸となって取り組んでまいります。

以上