ミツカン、受注・在庫管理システムを再構築

ホスト撤廃でランニングコストを75%削減

新日鉄住金ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川、代表取締役社長:謝敷 宗敬、以下 NSSOL)は、ミツカングループ(愛知県半田市中村町2-6)向けに受注・在庫管理システムを構築し、2015年11月末に30年強運用してきたホストシステムから刷新したことを発表します。ミツカングループでは、新システムへの移行により、ランニングコストが75%削減を達成できたと評価しています。

食酢やぽん酢「味ぽん」などの食品製造販売を行うミツカングループは、創業210年以上の老舗企業でありながら変革と挑戦を続けており、「金のつぶ」ブランドなどの差別化した納豆の開発やM&Aによる海外事業の拡大にも積極的に取り組んでいます。
IT投資においても長期計画「ITグランドデザイン」に基いて、ホスト上の基幹業務システムを順次オープンシステムへ移行してきました。その最終段階となる、ドライ食品の受注・在庫管理システムは、長年の改修で機能が複雑化しており、ドキュメントの整備も追い付いておらず、当該システムに詳しい技術者の暗黙知での運用に依存していました。

ミツカングループでは、新システムへの移行目的を「IT環境変化への対応」「ホストランニングコストの削減」「情報システム部の組織対応力強化」「プロジェクトマネジメント標準の定義」としました。これらの目的を最も効果的に達成できる点が評価され、ITパートナーとして新日鉄住金ソリューションズが選択されました。
新日鉄住金ソリューションズは、オフショア開発でコスト効率を高めながら、旧ホストシステムの仕様を明確化した上で、使われなくなった機能を省いた新システムをスクラッチで再構築するという提案を実施しました。構築フェーズでは、マイクロソフトの.NET技術をベースにした独自の開発フレームワーク「AmiNavire(アミナヴィール)」を活用するとともに、社内クラウド上の独自開発環境「NSSDCクラウド」で中国の開発拠点と連携し、開発するシステムの品質を向上させました。

2015年9月に「M-OISYS」と名付けられた新たな受注・在庫管理システムの運用を開始し、同年11月末、30年強運用してきたホストシステムを撤廃しました。オープンシステムへ移行したことで、IT環境変化への対応を実現し、ランニングコストは以前に比べて約75%も削減されました。また、本プロジェクトでのドキュメント類の整備を通じたベテラン社員と若手社員とのノウハウ共有などで、情報システム部の組織対応力強化やプロジェクトマネジメント標準の定義も達成されました。
ミツカングループでは、今後運用管理の強化などでシステムの安定性をこれまで以上に追求しながら、今後の市場環境の変化や取引先の要望に応じて機能の改修を行っていく予定です。

以上