LIXIL、全社横断の製造実行システムを導入

グローバルな競争力強化に向けた「DELMIA Apriso」導入をNSSOLが支援

新日鉄住金ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川、代表取締役社長:謝敷 宗敬、以下 NSSOL)は本日、株式会社LIXIL(本社:東京都江東区大島2-1-1、代表取締役社長兼CEO:瀬戸 欣哉、以下 LIXIL)が製造実行システム(以下、MES)としてダッソー・システムズの「DELMIA Apriso」を導入し、稼働開始したことを発表します。
NSSOLは全社的な業務標準化と、生産現場の要望とのバランスをとりつつ、初の生産拠点への導入プロジェクトを効率的に支援しました。

窓サッシや衛生陶器、キッチンなどの建材・設備機器をグローバルに提供しているLIXILは、トステム、INAX、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリアといった建材・設備機器メーカー5社が経営統合して発足しました。これまでは、統合前の各社が個別に構築した業務システム群を運用していたましたが、システムの複雑化・重複化によって運用・保守コスト増などの課題が発生していました。
LIXILでは「L-ONEプロジェクト」に基づいて、統合生産管理システムの導入を2014年から検討開始。基幹業務を「実績層」「計画層」「実行層」「設備制御層」に区分(下図参照)し、実績層から実行層までをパッケージソフトウエアで刷新し、グローバルな統一を見据えた業務の標準化とシステム運用・保守コストの削減を進めたいと考えていました。

旧個社別のホストや商材別のシステム、工場別の機能→全社横断の統合生産管理システム

LIXILは統合生産管理システムの実行層を担うMESについては、多言語対応などでグローバル展開ができる、多種多様な現場要件に追従できる、スピード感を持って開発/展開ができるなどの要件を基に、ダッソー・システムズの「DELMIA Apriso」を採用しました。
LIXILは複数のSI事業者を比較し、製造業の業務知見やAprisoの導入実績が豊富な点を評価しNSSOLに支援を依頼しました。NSSOLは、全社的な業務標準化と、生産現場の要望反映とのバランスをとりながら、最初の生産拠点への導入プロジェクトを効率的に推進し、24時間365日稼働する利便性の高いシステムを2015年7月に計画通り稼働させました。
稼働したMESは、現場状況をリアルタイムで把握し、最短で分・秒単位の作業指示ができる、などLIXILのノウハウを生かした業務高度化の基盤として運用されています。

統合生産管理システムの導入プロジェクトは継続しており、MESについては、NSSOLの技術的なスキルトランスファのもと、実績層のERP(統合基幹業務システム)などと合わせて、今後海外を含む40拠点を対象に稼働させる計画です。
統合生産管理システムが完成すれば、SCM(サプライチェーンマネジメント)領域では、従来、商材ごとに異なっていた業務が、MTS(見込み生産)/ATO(受注組立生産)/MTO(受注生産)/ETO(受注設計生産)といった基本的な生産形態をベースに標準化されるとともに、システム運用・保守コストが大幅に削減できることが期待されています。

以上