新日鉄住金ソリューションズ株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長：謝敷 宗敬）は、多種多様なクラウドサービスを活用したマルチクラウドの実用化と、複数のクラウド環境をソフトウェアで一元的に制御する技術の実現に向けて、XaaS & SDx Integration Center（略称はNSXIC。以下、NSXIC）を開設しました。 NSXICでは、オンプレミス、プライベート、パブリックなど、クラウドの形態にかかわらず、複数のクラウドサービス（IaaS, PaaS, SaaS）を組み合わせたアーキテクチャを評価できる検証環境を提供します。 NSXICは、同社システム研究開発センター内に設置し、構築にあたって主要企業4社の協力を頂きました。
今日では多くの企業情報システムがクラウド環境上で稼動しています。利用するクラウドの特性、ロックインへの危機感、コストと品質の最適化の観点などから、複数のクラウド基盤（主にIaaS）を併用するハイブリッドクラウドの実現例も出始めています。今後は、IaaSに限らずPaaSやSaaSを活用して企業情報システムを実現するマルチクラウドが普及していくことが見込まれます。マルチクラウドを実現することにより、適材適所で複数のクラウドサービスを活用し柔軟に連携させることで、企業情報システムがビジネスのニーズに対してより迅速かつ適切に対応できるようになります。
マルチクラウドを実用化していくためには、どのようなサービスを選び、どのように連携させていくかといった全体デザイン（インテグレーション）が必要不可欠です。また、複数のクラウドサービスを利用することを前提とした開発手法や運用の煩雑化、クラウド間でシステムを連携・移行する困難さ、データ配置・連携の難しさといった課題を解消していく必要があります。そのためには、本番同等の環境を実際に構成し、システムの機能面だけではなく、性能、可用性、セキュリティなどの非機能面からも評価・検証を行い、実証済みのアーキテクチャを導入していくことが重要です。
NSXICでは、新たにオンプレミス、プライベート、パブリックが混在した検証環境を整備しました。この環境を活用すれば、容易に複数のクラウドを利用したシステムを構築し評価することができます。 システム研究開発センターは、この環境を用いて、 お客様のニーズを基にしたマルチクラウドでのアーキテクチャの検討 お客様とのマルチクラウド実装に関する共同検証 マルチクラウド環境での性能試験などの高度なシステム評価 の場を提供していきます。
システム研究開発センターは、NSXICの前身となるNS Cloud Competence Center （NSCCC）を2009年に開設し、この環境を活用してお客様のシステム基盤のクラウド化や、システムのクラウドへのスムーズな移行に貢献してまいりました。さらに2012年には、ハイブリッドクラウドの検証サービスを開始し、パブリッククラウドからプライベートクラウドへの移行技術やクラウド環境を跨いだリソース拡縮の技術を確立いたしました。今後は、ソフトウェアによって複数のクラウドを透過的に利用・運用できるようにする技術を確立することで、マルチクラウド環境をより効果的かつ安全に活用可能な基盤を実現してまいります。
今回のXaaS & SDx Integration Centerの開設にあたり、下記4社の企業からご協力を頂いております。 （社名五十音順）
- EMCジャパン株式会社
- デル株式会社様
- 日本アイ・ビー・エム株式会社様
- 日本マイクロソフト株式会社様
以上
