バーゼルIII流動性規制対応パッケージソフト「BancMeasure LQ」の開発に着手

新日鉄住金ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川二丁目20-15、代表取締役:謝敷宗敬、以下新日鉄住金ソリューションズ)は、バーゼルⅢ流動性規制に対応するパッケージソフト「BancMeasure LQ」の開発に着手し、2013年度上期より提供開始いたします。

2010年12月にバーゼル委員会より公表された「流動性リスク計測、基準、モニタリングのための国際的枠組み」(以下テキスト)に従い、国際統一基準行については、バーゼルⅢの新たな最低基準として、流動性カバレッジ比率(以下LCR)が、2015年1月より適用される予定となっています。(加えて、2018年1月からは安定調達比率(以下NSFR)が同じく最低基準として適用される予定)。本邦においても、国際統一基準行を対象として、定量的影響度調査が継続的に実施されています。一方、テキストにおいては、「国際的に活動する銀行以外の銀行に対しても、適用されうる。基準はどこで適用されるとしても、一貫したものであるべきである。」との記載があり、国内基準行についても適用の可能性がある事が示唆されています。

LCRの報告は、「少なくとも月次」(「ストレス環境下においては週次・日次へ高められること」)のサイクル、かつ、「2週間を超えるべきではない」とされています。また、新しい規制であることから早期に試算・検証に着手する事が重要であると考えられます。さらに、本年11月にメキシコにて開催されたG20財務大臣・中央銀行総裁会議においては、バーゼル委員会より、流動性規制の改訂又は最終調整が提示される予定のあることが報告されました。今後、本規制対応に向けた検討が加速してゆくものと考えられます。

当社は、2011年より複数の流動性規制対応プロジェクトを実行してきた経験を踏まえ、このたび日本国産初パッケージを開発する事と致しました。本パッケージは、1.預金保険保護対象判定を含む各種報告区分の判定機能を有しており、ホスト等の上流システムの開発負荷軽減が期待できると共にストレステストへの対応が可能となっています。また、2.時価開示対応パッケージBancMeasure やIFRS金融商品会計パッケージBancMeasure for IFRS と明細別キャッシュフロー計算等の中核エンジンを共通化しており、信頼性・拡張性を確保しております。さらに、3.国産パッケージとして、国内告示・国内報告様式へ準拠したLCR/NSFRの両指標のみならず各種モニタリング指標の算出を行います。これら本規制に必要となると想定される機能をフル装備している点が特徴です。

本パッケージは、当社の既存顧客、とりわけBancMeasure及びALMシステム導入行様に効率的に導入いただけるものと考えております。また、新規顧客を合わせ、20を超える金融機関様への導入を図る予定です。当社は、パッケージ導入にあたり、規制要件整理やデータ調査等を含めた規制対応への支援を行う事が可能です。さらに、本システム対応にて収集される情報を、ALM・収益管理・リスク管理・自己資本比率規制・IFRS等の情報と融合し、新たな経営管理統合データベースとして活用する事も可能であり、金融機関様の経営管理の高度化に寄与してまいります。

以上