新日鉄ソリューションズ、市場リスク管理ソリューションを充実

~「リスク量開示」に向けて、顧客行動を加味した流動性預金・住宅ローンのリスク量計測へ対応~
新日鉄ソリューションズ株式会社(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:北川三雄、以下 新日鉄ソリューションズ)は、金融機関の市場リスクに係る定量的な情報の開示(「リスク量開示」)に向け、顧客行動(コア預金、住宅ローンプリペイメント)を加味したリスク量計測など、関連システムを強化いたします。

企業会計基準委員会(ASBJ)では、日本の会計基準を国際会計基準(IFRS)に統合するよう準備を進めています。平成20年3月10日に公表された「金融商品に関する会計基準」(改正企業会計基準第10号)および「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号、以下適用指針)では、平成23年3月31日以後終了する事業年度の年度末に係る財務諸表から、既に適用された時価開示に加え、全ての金融機関において市場リスクに係る定量的な情報の開示(「リスク量開示」)が求められています。

従来は内部管理として使用されていた市場リスクに係る定量的な情報を開示するにあたっては、より精度の高い計測が求められることが予想されます。銀行勘定における主な論点としては、流動性預金や住宅ローンなどの満期が不確実な商品に対する顧客行動の考慮が挙げられます。

流動性預金の市場リスクの評価においては、最大5年、平均2.5年をコア預金の満期とする「総合的な監督指針」において認められた標準的な手法が広く用いられていますが、より実態的な手法として各金融機関独自の内部モデルの使用も認められています。新日鉄ソリューションズでは、自社開発のコア預金計測パッケージ「CoreMeasure\コアメジャー」を利用し、AA-Kijimaモデルを始めとした金融機関独自モデルの構築に対応いたします。

住宅ローンの市場リスクの評価においては、契約期日通りの満期ではなく、プリペイメントを考慮したより実態的な計測が望まれます。新日鉄ソリューションズでは、子会社の株式会社金融エンジニアリング・グループ(以下、FEG)と協力し、各金融機関の顧客特性に応じた独自のプリペイメントモデルを構築いたします。また、独自のモデル構築に必要なデータの蓄積に着手されていない金融機関様向けには、データ蓄積のご提案とともに標準的なプリペイメントモデルおよびパラメーターをご提供いたします。
これらの顧客行動を反映したソリューションを従来より販売しております統合市場リスク管理システム「MarketQuants\マーケットクオンツ」と組み合わせることにより、より高度な市場リスクの計測が可能となります。「MarketQuants\マーケットクオンツ」では、分散共分散法およびヒストリカル法のVaR算出やバックテスト、ストレステスト、アウトライヤー基準のリスク量算出など基本的なリスク量算出に加え、寄与度分析・要因分析などの高度な分析機能をご提供いたします。

コア預金計測パッケージ「CoreMeasure\コアメジャー」は3百万円~、また、住宅ローンプリペイメントモデルも3百万円~のご提供となっております。

新日鉄ソリューションズは、ALMシステム等のリスク管理関連システムを延べ60社以上に提供するなど、多くの納入実績があります。FEGは、国際的データマイニング競技会であるKDDCupにおいて国内企業として初の2位入賞を果たすなど、金融分野におけるデータ分析・審査モデル構築に係る高い知見を有しております。


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