楽天トラベルは、国内外あわせて約7万軒を越える宿泊施設が登録している国内最大級の旅行総合サイトであり、国内宿泊予約をはじめ、宿泊施設と航空券がセットになった旅行予約、高速バス予約、レンタカー、海外旅行向けのサービスなどを展開しています。また、近年は、ペット専用ホテルの予約やケータイ版楽天トラベルなど新サービスの投入や、日本語だけでなく中国語・韓国語・英語でも情報を提供しており、旅にかかわるトータルな情報をワンストップで提供する総合サービスとして大きな成長を遂げ、2010年2月には月間252万泊を上回る予約を獲得しました。
楽天トラベルは、1996年の事業開始以来、ビジネス拡大にあわせて総合旅行サイトを支えるシステム基盤の増強を重ねてきました。同社では、サービスの拡充や毎年増加するお客様アクセス数、それにともなうサービスの処理能力や安定性向上を実現するために、2004年には「Oracle Real Application Clusters」を採用し、それ以降もノードを追加しながらシステムを拡張してきました。そして2008年12月、データベースを最新の「Oracle Database 11g」にバージョンアップし、10ノードの「Oracle Real Application Clusters」構成でシステムが稼働しています。
さらに、楽天トラベルは、顧客満足度のさらなる向上と増加する宿泊予約などの各種サービスのレスポンスタイムを向上させることを目的に、2009年、オラクルのインメモリ・データベース技術を活用した、高速化プロジェクトを開始しました。高速化プロジェクトにおいては、新日鉄ソリューションズが設計・構築を担当し、オラクルの技術者とも協力しながら、オラクルのデータベース製品「Oracle Database 11g」のインメモリ・データベース技術による高速化オプション製品「Oracle In-Memory Database Cache 11g」を採用しました。
楽天トラベルでは、2010年2月、既存のデータベース・システムから一部のデータを「Oracle In-Memory Database Cache 11g」を構成するインメモリ・データベース「Oracle TimesTen In-Memory Database 」にキャッシュすることにより、検索処理時間の半減(従来比)に成功しました。さらに従来ばらつきのあったレスポンスタイムを均一化することも実現しています。また、「Oracle In-Memory Database Cache 11g」は「Oracle Database 11g」に統合化されており、アプリケーションの大幅な改修をともなわずに稼働開始を実現しました。
楽天トラベルでは、インメモリ・データベースの効果と導入の容易性を高く評価しており、旅行サイトを利用されるお客様へのさらなるレスポンスタイム向上を目指して、広範囲なシステムにインメモリ・データベースの採用を検討しています。
新日鉄ソリューションズと日本オラクルでは、今回の楽天トラベルの大規模サイトへのインメモリ・データベース製品導入実績をもとに旅行サイトにとどまらず、広くネットビジネス企業への共同提案活動を強化いたします。
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