(参考資料)金融機関向けリテール分析特化ソリューションの提供を開始

~小規模システムで高度なマーケティング・リスク管理を実現~

新日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川二丁目20-15、代表取締役社長:北川三雄、以下 新日鉄ソリューションズ)は、金融機関の個人顧客向け業務におけるマーケティングおよびリスク管理向けデータ分析に特化した、リテール統合データマートソリューション「Mamecif(マメシフ)」をこのたび開発、本年10月15日より提供を開始します。

金融危機およびそれに伴う景気の急減速といった経営環境激変の中、金融機関における高収益ビジネスの柱として、個人向けビジネス強化の動きが加速しています。しかしほとんどの金融機関がリテール強化を掲げ、営業資源を投入しているため競争が激化しています。そこで、多くの金融機関では競争優位を確保すべく、高度なマーケティング及び精緻なリスク管理のため、MCIF(Market Customer Information File:マーケティング用顧客情報データベース)やCRM(Customer Relationship Management:顧客管理システム)等のリテールマーケティング向け大規模データウェアハウスを構築しています。
一方、リテール業務の多様化に伴い新たな分散系業務システムを順次追加導入した結果、システムの更改に合わせた追加データの取り込みが必ずしも適時に行われず、有用なデータが各システムに散在し活用されないという課題が生じています。また大規模データベース上で分析を行うため、データ分析のオペレーションが非常に煩雑且つ分析に時間がかかり、実際に分析を担当する担当者の負荷が重く十分に活用されていないという問題もあります。更にデータ蓄積項目が多岐にわたるため、システムリソースの制約から分析に必要な期間のデータが蓄積できないという問題も起きています。

新日鉄ソリューションズは、これらの課題に対応すべく、リテール分野でのデータ分析に特化したリテール統合データマートソリューション「Mamecif」Mining and Analysis tool for Marketing of next Era Customer Information File)を開発し、金融機関への展開を開始いたします。
新日鉄ソリューションズは、主力分野である経営管理・リスク管理ソリューションで、金融機関向けに60行以上の導入実績を持ち、情報系システムのデータベース構築においても数多くの実績があります。今回はこれらの実績・ノウハウに加え、子会社の株式会社金融エンジニアリング・グループ(以下FEG)が持つ、金融分野におけるデータ分析・審査モデル構築に係る高い知見を活用の上、開発を行いました。
「Mamecif」はMCIFと同様にリテールのマーケティングに有用なデータを蓄積する、小規模かつデータの取り回しのよいシステムであると同時に、FEGが保有する世界トップレベルのデータマイニング技術を活用して高度なマーケティングおよびリスク管理を実現するものであり、以下2つのコアとなる機能から構成されます。

(1) リテール統合データマート
・リテールの分析(マーケティング・リスク管理)および後述の個人格付け付与に必要なデータを効率的かつ長期間にわたり蓄積するデータマート
・蓄積されたデータをもとにさまざまな軸での分析を、効率的にかつ高度な技術を必要とせずに行うためのツール(OLAPツール)

(2) 個人格付けモデル
・既存の個人与信先の取引状況を用い、データマイニングの技術を応用して各取引先の信用リスク状況を計数化するモデル
・算出された個人格付けは、個人の信用情報を踏まえた積極的なマーケティングおよびバーゼルⅡを始めとする信用リスク管理に活用

新日鉄ソリューションズは「Mamecif」を、地域金融機関を主な対象として、リテール関連の営業企画・業務推進・マーケティングおよびリスク管理の担当者にとって操作性の良いシステムとして提供します。データマート構築についてはインターフェースを含まない基本機能で価格は数千万円規模、工期は半年程度の短工期で導入いただけます。

以上