<参考資料>分散リアルタイム協調を疎結合で実現する製造・物流実行管理ソリューション推進で協業

新日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川二丁目20-15、代表取締役社長:鈴木繁、以下 新日鉄ソリューションズ)とアプリソ ジャパン株式会社(本社:東京都港区虎ノ門四丁目3-20、代表取締役社長:ジェリー・フォズニック、以下 アプリソ)は、疎結合な分散環境でリアルタイム協調を実現する製造・物流実行管理ソリューションの推進で協業します。その中核となるソフトウェアプロダクトとして、アプリソの製造・物流実行管理プラットフォーム製品であるFlexNetを適用します。

これまで大企業をはじめとする多くの製造業が、ERP、SCM等の中央統制型による全社基幹業務システムの導入に取り組んできました。これらの導入がほぼ一巡するなかで、中央統制型システムにおける下記の課題が浮き彫りになってきています。

  • 中央統制型システムでは、製造・物流現場で必要なシステム化が不十分なため、現場効率改善が達成できていない。または、製造・物流現場毎の独自仕様でのシステム開発が多くなされ、重複した機能開発、再利用ができない、現場間の連携が取れない、などの事態が発生している。
  • 中央統制型計画立案では、全社のビジネス規模が大きい場合、立案頻度は、日次が限界である。そのため、製造・物流の現場で、中央統制型計画からの乖離(遅れ、仕損じ)や例外処理が発生した場合、計画の修正に時間がかかり、修正反映までのビジネス上の損失が発生する。
  • 中央統制型計画立案で前提となる”全社マスタ統合”等の実現ハードルが高く、中央統制型システム導入のメリットを十分得ることができない。

これらの課題を背景に、”製造・物流現場の実行層での自律的な対応および製造・物流現場間の協調を促進するシステム”に対する要求が高まっています。

分散リアルタイム協調製造・物流実行管理ソリューションは、FlexNetをベースにコンポーネントを追加した全社での統一的なフレームワークに、工場等製造・物流の現場の独自仕様を盛り込んで構築します。複数の製造・物流実行管理システム間では、連携が必要なトランザクションデータを、リアルタイムに疎結合連携します。製造・物流実行管理システムと全社基幹業務システム間では、全社で連携が必要な情報を、全社基幹業務システムが求める頻度に合わせて疎結合連携します。これらの疎結合連携には、Webサービス・XMLを使用します。また製造・物流実行管理システム内では、RFIDデータによる入出荷トランザクション生成に対応し、かつ、トレーサビリティ情報を保存、検索可能とします。
このソリューションは、下記の効果をもたらします。

● リアルタイム実績を把握することにより、 注文変更や機械故障などの例外イベント発生時への迅速かつ適切な対応を、全社基幹業務システム層を介することなく、製造・物流現場の判断で行なうことが可能となります。
すなわち、

  • 需要変動(変更)に応じた迅速な指示変更
  • 供給者、委託製造先、支給先、3PLでの在庫状況、業務進捗、資源利用状況および業績指標(KPI)をリアルタイムに把握
  • 時間と資源の無駄を大幅に削減

を支援します。

● 製造・物流実行管理系での業務プロセス標準化を支援します。
すなわち、

  • ソリューション内に保有する標準業務プロセスを、国内外の製造・物流現場に統一的に横展開
  • 標準業務プロセスに、ローカル対応プロセスを追加
  • 製造・物流現場の継続的な業務プロセス改善

を支援します。

新日鉄ソリューションズは、レガシー資産を高ROIかつ高い柔軟性の新しいITプラットフォームへ移行させる「システムトランスフォーメーション」に取り組んできており、製鉄システムの刷新を含め、ERPシステムの導入をはじめとした基幹システムや製造実行管理システムなどの構築・運用・保守、ならびに、レガシーシステムのリエンジニアリングにおいて、豊富な実プロジェクト経験を持ちます。これらの経験を生かし、新日鉄ソリューションズでは、レガシーシステムから分散・疎結合な環境でサービス指向アーキテクチャ(SOA)レディなシステムへのトランスフォーメーションを推進する新規ソリューションメニューの提供を行なってまいりました。

アプリソは、アダプティブな(適応性の高い)統合製造・物流実行管理ソリューションとして、昨今の急激なビジネス環境の変化に対応し、柔軟性、可視性、統合性を兼ね備えたイベントドリブンのリアルタイム実行管理システムを提供しているリーディングプロバイダーです。アプリソが提供しているFlexNetは自社企業内にとどまらず、サプライネットワーク全体の実行管理業務を、単一のプラットフォーム上で管理する事が可能な統合ソリューションです。サービス指向アーキテクチャー(SOA)を基盤とした唯一の実行管理ソリューションとして既存システムを最大限有効活用しながら、短期間・低コストで導入する事が可能となります。既存システムとの連携では特に(SAPをはじめとした)ERPを補完した実績を豊富に持っております。アプリソのソリューションは過去14年に渡って、製造業を中心に世界35カ国150社以上(※)に採用され、400拠点以上で導入されています。(※:General Motors、Lear、Valeo、Honeywell、Microsoft、L’Oreal、Lockheed Martin、Becton Dickinson、Baker Hughes、International Paper、Novelis、Saint-Gobain、Essilorなど数多くのグローバル企業に採用されています。)

新日鉄ソリューションズとアプリソは、両社の技術力を活かして、本ソリューション推進を共同で行い、新日鉄ソリューションズは本件に関連するシステムインテグレーション事業において、今後3年間で30億円の売上を目指します。

両社は、来る6月28日(水)に、「ものづくり現場発の企業競争力強化~人とITと経営」と題するセミナーを開催いたします。
 

以上