新日鉄ソリューションズとメディビックが遺伝子データ解析の支援ビジネスを開始

新日鉄ソリューションズ株式会社(NS Solutions)<本社:東京都中央区新川2-20-15、代表取締役社長:棚橋康郎、以下:新日鉄ソリューションズ>と株式会社メディビック<本社:東京都千代田区内幸町1-1-1、代表取締役社長:橋本易周、以下:メディビック>は、遺伝子データ解析の支援ビジネスを共同で開始いたします。

ヒトゲノム計画によりヒトの遺伝子配列の全容がほぼ明らかになりました。このプロジェクトにより得られた莫大な遺伝子情報に基づいて、個人間の様々な違いが遺伝子レベルで明らかにされつつあります。個人の遺伝子配列を調べることにより、疾患の原因となる遺伝子が解明され、薬剤に対する副作用や有効性も明らかになると考えられています。過去数年間にわたり、国内では大規模な疾患関連遺伝子を探索するプロジェクトが活発に進められてきました。しかしながら、薬剤に対する副作用や有効性に関連する遺伝子解析(※1)は、欧米に比べて大きく遅れをとっています。
薬剤に対する副作用や有効性に関連する遺伝子解析は、疾患関連遺伝子解析とは全く異なる手法が必要となります。とりわけ統計学的な解析手法では未だ決定的な技術がないため、遺伝子データ解析技術の開発が必須と考えられています。

メディビックは、製薬企業が行う遺伝子解析プロジェクトの支援事業を柱としており、これまでに15社以上と契約しています。また国内の大学病院などにおいて遺伝子データ解析の研究開発と産業化を進めています。一方、新日鉄ソリューションズは大規模データベース構築を得意としており、また遺伝子データ解析などITの新興応用領域に関する技術研究と実用化開発に取り組んでいます。

今回、両社が協力することにより、現在薬剤に対する副作用や有効性に関連する遺伝子解析プロジェクトのボトルネックになっている遺伝子データ解析技術の開発という大きな課題に取り組み、今後の両社の事業を加速する計画です。

また、大学等の専門研究者にこのプロジェクトに参加依頼することにより、これまで疾患関連遺伝子の研究で蓄積されてきた経験や情報も活用し、薬剤に対する副作用や有効性に関連する遺伝子解析に関して大きく貢献できると考えています。

メディビックと新日鉄ソリューションズが共同で遺伝子データ解析の支援ビジネスに取り組むことにより、国内でも欧米に先行されることなく、将来、日本人も欧米に劣らないレベルの高度医療やオーダーメイド医療を受けることが出来ると期待できます。このような技術は将来の医療の非常に大きなパートを受け持つことが予想され、このパートナーシップが成功すれば両企業は医療産業で中心的な役割を占めると期待できます。

以上