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2025-01-23 DX イベント
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JATA主催セミナーで生成AIについて講演

~旅行業での活用事例と業務利用の注意点・コツを解説~

写真左から
NSSOL 流通・サービスソリューション事業本部 営業本部 旭 孝彦、JATA 総務部 鈴木 俊哉様、JATA 総務部長 菅野 貴様、JATA 総務・広報部 増田 数馬様、NSSOL 流通・サービスソリューション事業本部 DXビジネス・イノベーションセンター 豊島 正大、NSSOL 流通・サービスソリューション事業本部 営業本部 鈴木 智喜

はじめに

日鉄ソリューションズ(以下「NSSOL」)は、一般社団法人日本旅行業協会(以下「JATA」)主催のセミナー「ゼロから知る生成AIの基本と活用事例」にて、生成AIの基礎知識や旅行業での活用について講演いたしました。

労働力不足に伴い、旅行業においてもAIを活用することで効率化やコスト削減を実現することが期待されています。一方で、活用方法や回答の精度、リスクなどで課題を抱える企業も少なくありません。

そこで長年にわたり企業のDXを支え、旅行業向けシステムの開発を担ってきたNSSOLから、生成AIの基本からトレンド、具体的な活用方法について解説させていただきました。

  • 本レポートはCopilotおよびオールインワンLLMアプリプラットフォーム「Alli LLM App Market」を利用して作成いたしました。

開催概要

2024年11月25日、一般社団法人日本旅行業協会(JATA)主催のウェビナー「ゼロから知る生成AIの基本と活用事例」が開催されました。本ウェビナーでは、生成AIの基本的な概念から具体的な活用事例まで幅広く紹介されました。講師として登壇したのは、NSSOLの豊島 正大(以下、豊島)と鈴木 智喜(以下、鈴木)です。

生成AIの基本

  • AIの定義と区別:AIとロボットの違い、知識労働と作業労働の区別
  • 機械学習と深層学習:AIの要素技術、従来のAIと生成AIの違い
  • 生成AIの特徴:事前学習と大量データの活用、精度とコストの問題解決

豊島は、まず生成AIの基本について説明し、AIの基本的な概念から生成AIの技術的な詳細や従来のAIとの違いについて解説をしました。AIとは何か、ロボットとの違い、作業労働と知識労働の区別について説明を行い、機械学習、深層学習、生成AIの違いとそれぞれの技術的な特徴についても詳しく説明しました。特に、旧来型のAIの課題(精度とコスト)を解決する技術として生成AIが注目されている理由を強調して説明を行いました。
生成AIは、事前に大量のデータを学習しているため、利用者が新たにデータを用意する必要がなく、コストを抑えつつ高い精度を実現できる点が魅力です。また、生成AIの知識不足を補うための技術として、RAG(Retrieval-Augmented Generation)やファインチューニングなどを紹介しました。これにより、生成AIが持つ知識の限界を超えて、より正確で有用な情報を提供できるようになります。

旅行業・観光業における生成AIの活用事例

  • チャットボット:FAQ検索とAI生成回答の組み合わせ
  • 原稿作成:求人情報の自動生成デモ
  • テキスト審査:口コミやレビューの自動審査デモ
  • データ利活用:レベニューマネジメント、ウェブレコメンド、コールリーズン分析
  • デジタルヒューマン:人間のような振る舞いをするAIの研究

続いて、鈴木が旅行業・観光業における生成AIの具体的な活用事例を紹介しました。まず、生成AIを活用したチャットボットの導入を紹介しました。従来のチャットボットはFAQに事前に登録された情報しか回答できませんが、生成AIを組み合わせることで、より柔軟で詳細な回答が可能となります。
また、生成AIを用いた求人情報の作成デモを行い、業種や勤務地などの情報を入力するだけで、瞬時に求人原稿が作成される様子を紹介しました。さらに、口コミやレビューの自動審査のデモも行い、生成AIが誹謗中傷やスパム、詐欺の可能性があるコメントを自動で検出し、審査する仕組みを紹介しました。
データ利活用の事例としては、レベニューマネジメントやウェブレコメンド、コールリーズン分析などが紹介され、AIを活用することで、過去の販売実績をもとにした値付けの最適化や、パーソナライズされた商品推薦、コールデータの分析による改善提案が可能となることを示しました。
さらに、人間のように振る舞うデジタルヒューマンの技術についても紹介し、信頼関係の構築や観光案内など、さまざまな場面での活用に期待が集まりました。

日常業務での生成AIの活用方法

  • 無料で使える生成AIサービス:ChatGPT、Microsoft Copilot、Google Gemini
  • 業務適用時の注意点:個人情報や機密データの取り扱い、出力結果の確認
  • 具体的な活用例:メール文章作成、プレゼン資料作成、会議議事録作成、リサーチ業務、営業対応、マーケティング分析

鈴木は、生成AIを日常業務でどのように活用できるかについても説明しました。無料で使える生成AIサービスとして、ChatGPT、Microsoft Copilot、Google Geminiなどを紹介し、これらのサービスを利用することで、メール文章の作成、プレゼンテーション資料の作成、会議の議事録作成、リサーチ業務、営業マーケティングなど、さまざまな業務で生成AIを活用できることを示しました。
具体的な活用例として、キャッチコピーの作成や口コミへの返信文の作成、長文の要約、マーケティング分析、エクセルの関数作成、マクロの作成、プログラミング、接待や懇親会のお店探し、社内問い合わせの対応などを紹介しました。特に、Google Geminiを利用したお店探しでは、Googleマップのレビューや営業時間情報をもとに、実在するお店を高精度で紹介できる点を強調して紹介しました。また、YouTube動画の要約機能も紹介され、長時間の動画を短時間で要約し、要点を把握するのに役立つことを示しました。
さらに、社内問い合わせの対応についても、生成AIを活用することで、就業規則やIT環境のルールなど、よくある問い合わせに対して自動で回答する仕組みが実現可能であることを説明しました。これにより、業務効率が大幅に向上し、従業員の負担が軽減されることが期待されます。

生成AIのリスクと注意点

生成AIを業務で活用する際のリスクと注意点についても触れました。まず、個人情報や機密データを入力しないことが重要であり、生成AIが学習に利用するデータにこれらの情報が含まれないように注意する必要があります。また、生成AIが出力する結果には誤りやハルシネーション(虚偽の情報)が含まれる可能性があるため、出力結果を人間が確認し、誤りがないかチェックすることを推奨しました。さらに、著作権や倫理的な問題が含まれる可能性もあるため、出力結果を慎重に確認することが重要です。これらのリスクを低減するためには、生成AIの出力結果を最終的に確認するプロセスを設けることが必要です。

質疑応答セッション

  • 生成AIのリスク低減方法:セキュリティ対策、ハルシネーションの防止策
  • マルチモーダルAIの導入方法:ベンダー製品の活用、Copilotの機能

最後に、質疑応答セッションが行われ、参加者からの質問に対して講師が回答しました。生成AIを活用することで効率化できる業務や、導入にかかる費用についての質問があり、豊島は、社内のナレッジ検索や回答生成の仕組みを導入することで効率化が図れると説明しました。
また、セキュリティ面でのリスク低減策として、オプトアウト設定やオンプレミスでの生成AIの運用が推奨されました。さらに、生成AIのハルシネーションを防ぐためには、出力結果を人間が確認するプロセスを設けることが重要であると強調しました。これにより、生成AIの活用がより安全かつ効果的に行えることが期待されます。

以上が、JATA主催のウェビナー「ゼロから知る生成AIの基本と活用事例」の概要です。生成AIの基本的な概念から具体的な活用事例、日常業務での活用方法、リスクと注意点について幅広く紹介され、参加者にとって非常に有益な情報が提供されました。今後も生成AIの技術が進化し、さまざまな業務での活用が期待されます。

おわりに

NSSOLは、20年来に渡って旅行業向けシステムの開発を支援しており、スクラッチ・パッケージともに強みを有しております。ITと旅行の豊富な知見で海外・国内旅行のウェブ販売と業務効率化を支援いたします。

また企業向けRAGの精度向上、専用LLM(SLM)開発、オンプレミス・プライベート環境でのLLM活用、業務システムと連携した生成AI活用などの具体的な業務実装から、DXコンサルティングによる伴走支援などが可能です。

  • 生成AI・LLMを活用した業務自動化を実現するオールインワンプラットフォーム「Alli LLM App Market」については以下をご覧ください。
  • Alli LLM App Market
  • また生成AI利用、旅行業のシステム開発に関するお問い合わせは以下よりお願いいたします。
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