SCMパッケージ「YANTRA」をベースにした、拡張性の高い受注出荷システムを再構築。グループ経営強化の基盤に。

味の素株式会社様

プロジェクト概要

背景

・グループ会社で共同利用できる受注出荷システム
・各社個別の拡張性も確保する必要性あり

ソリューション

・SCMパッケージのYANTRAをベースに構築
・カスタマイズで従来業務も継承

成果

・きめ細かい在庫管理などの新機能を多数実現
・将来的にグループ会社が独自機能を追加することも可能

  • グループ経営強化のため受注システムの再構築を実行

    2009年に創業100周年を迎える味の素では、IT基盤の再構築に取り組んでいる。2004年4月のERPパッケージ導入に続いて行ったのが、受注・出荷を含めたモノの流れに関するシステムの再構築である。
    1985 年にメインフレームで構築された旧システムは、支店別の営業体制を前提に設計されていた。センターで集中処理しているのに、「支店コードを入れないとログインできない、ログインした支店以外のデータ参照更新に手間がかかるなどの課題がありました」(情報戦略部情報化推進センター担当者)。

  • 共通化と柔軟性をフレームワークで実現

    新システムでは、オープン系で自由度を上げながら、賞味期限別の在庫管理の強化や物流会社とのEDI化などの実現を目標にした。加えて、同社が求めたのが「柔軟性」である。グループ会社2社も共同利用を予定しており、「各社のビジネスの特色に合わせて個別機能の開発/拡張もしていきたいという意見が強くありました」(情報戦略部情報化推進センター担当者)。 3社による受注件数は一日約4万、繁忙期には約10万に達するため柔軟性確保は容易ではない。
    そこに新日鉄ソリューションズが示したのが米国で多くの実績がある"YANTRA"によるソリューションだった。YANTRAはSCM(サプライチェーンマネジメント)パッケージであるが、プログラム部品を組み合わせてカスタマイズできる柔軟性を持ったフレームワークでもある。
    「従来の良い部分を継承できなければ、業務効率は落ちます。ガチガチのパッケージだと実現できませんが、YANTRAでは1日の業務スタイルの基本部分をほぼ引き継ぐことができました」(物流企画部企画グループ専任部長)。

  • 綿密な検証体制で早期にシステムが安定

    システムの運用開始は2006年2月。新日鉄ソリューションズは事前に、検証専門組織「ベンチマーク&コンサルテーションセンター」においてテストとチューニングを繰り返し、業務上大きな支障にならないパフォーマンスを確保した。
    開発したプログラムの品質は高かった。4月にグループ2社が運用を開始した際も「他システムとのインタフェースなど大小さまざまのトラブルは起きましたが、システムが使用不能になるトラブルはなく、早期に期待どおり安定しました」(物流企画部企画グループ専任部長)。
    新システムでは、アラート機能による残作業の把握、Microsoft Excelダウンロード機能によるデータ・ハンドリングの容易さ向上、業務ペーパーレス化なども実現している。

コアテクノロジー

YANTRAを軸にした柔軟性に優れたフルフィルメント・ソリューション

システム概要

●サーバー
DB×1、バッチ×2、AP×4(いずれもHP-UX)
●ソフトウエア
Oracle9i、WebLogic
●開発言語
Java(Yantraフレームワーク)
●主要アプリケーション
受注・出荷、転送、入出庫、在庫管理

味の素株式会社様

本社:東京都中央区京橋1-15-1
設立:1925年(創業1909年)
資本金:798億円(2006年3月31日現在)
売上高:単独6986億円/連結1兆1068億円(2006年3月期)
経常利益:単独330億円/連結614億円
従業員数:単独3460名/連結2万6049名(2006年3月31日現在)
グループ会社:連結対象子会社102社、持分法適用会社12社

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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