グローバルなグループ経営の強化へ 日米拠点連携と設計・製造の統合を推進

株式会社荏原エリオット様

プロジェクト概要

背景

グローバルなグループ経営の強化に向けて、主要拠点の業務の効率化と連携・統合を推進する。日米主要拠点で同一のPLMとERPを順次導入。日米拠点間の業務連携や各国内の設計・製造業務の統合・標準化を進める。

ソリューション

PLMに「PTC Windchill」を、ERPに「Oracle E-Business Suite」を採用。各システムを導入するITパートナーに、製造業の業務に対する理解の深さや、各システムの導入実績が豊富な新日鉄住金ソリューションズを選択する。

成果

先行して立ち上げたPLMによる日米連携で、同一のプロダクトを日米で並行して設計できるコンカレントエンジニアリングが実現した。続く、ERPの導入で基幹業務統合の基盤が完成。今後、グローバルSCMの実現などを目指す。

  • 日米拠点間の業務連携などへ、PLMとERPの導入を検討

    石油精製・石油化学といったプラントのコンプレッサや蒸気タービンの設計・製造で世界をリードするエリオットグループ。2002年に荏原製作所から分社化した荏原エリオットとElliott Companyが一体となり、エリオットグループとして経営統合を進めている。
    荏原エリオットが、PLM/ERP連携システムの起点となったPLM(製品ライフサイクル管理システム)の導入を計画したのは2010年である。当時、同社は3次元CADデータの管理効率化を検討。Elliott Companyにも同じPLMを展開し、設計業務を日米で連携させたいと考えた。2013年には、基幹業務のスピードと管理精度の向上を目指し、Elliott Companyと同じERP(統合基幹業務システム)の導入も検討。PLM/ERP連携による設計・製造業務の統合・標準化、それによるシナジー効果の最大化を計画した。

  • PLM/ERP両システムの導入を実績豊富なNSSOLが支援

    荏原エリオットがPLM/ERP連携システムの構築に向け、まずPLM導入のITパートナーに選択したのが新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)である。NSSOLは製造業の業務への理解が深く、PLMに採用した「PTC Windchill(以下、Windchill)」の豊富な導入実績を持つ。続く「Oracle E-Business Suite(以下、Oracle EBS)」の導入でもNSSOLは、個別受注設計生産型・プロジェクト/製番管理型の業務に対する理解の深さやその深さを活かしたERPの導入知見・実績、PLMとの連携機能を含めたグローバルな開発対応力などを基にITパートナーに選定される。Windchillの導入は2011年12月に始まり、2013年8月に本格稼働した。Oracle EBSの導入は2014年1月に開始され、2015年4月の本格稼働と同時にPLM/ERP連携がスタートしている。

  • 日米連携による同一プロダクトの並行設計や迅速な経営判断が可能に

    成果は大きい。先行して立ち上げたPLMでは、日米主要工場がそれぞれ構築したPLMを連携させて、一つのプロダクトを日米で並行して設計するコンカレントエンジニアリングが始まっている。構造化されたBOM(部品表)ツリー主体の管理へ移行したことで、設計情報の管理精度も向上した。次に立ち上げたERPでは、国内における設計・製造連携が実現。PLMのBOM登録情報のERPへの伝達で、設計情報が製造・購買、予実管理などへシームレスに反映されるため、より精度の高い予実管理、および収益の着地点予測によるより迅速な経営判断が可能になった。今後はPLM/ERP連携システムの活用をさらに進め、グローバルな部品在庫の圧縮、工場負荷の見える化による日米工場間負荷調整など、グローバルSCM(サプライチェーンマネジメント)の実現を目指す。

コアテクノロジー

PLM(製品ライフサイクル管理システム)、ERP(統合基幹業務システム)、設計・製造連携ソリューション、コンカレントエンジニアリング、プロジェクトマネジメント

システム概要

●アプリケーション:PTC Windchill、Oracle E-Business Suite

株式会社荏原エリオット様

本社:千葉県袖ケ浦市中袖20-1
設立:2002年
資本金:4億5000万円
従業員数:471名(2015年4月1日現在)

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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