Dynamics AXにおける開発上の課題を迅速かつ高品質なコンサルティングで解決

PT. Tanjungenim Lestari Pulp & Paper(丸紅グループ)様

プロジェクト概要

背景

業務効率化に向けて、ERP導入プロジェクトを進めていたが、プロセス製造業特有の循環工程に関するシステム対応、モジュール間のデータ連携などで開発上の課題が発生。決算期に備え、短期間で解決したいと考えた。

ソリューション

ERPの導入実績が豊富なNSSOLのシンガポール現地法人NSAPにコンサルティングを依頼。NSAPのプロジェクトマネージャとコンサルタントによる、円滑なプロジェクトマネジメントと豊富な技術支援によって改善を実施する。

成果

NSAPのコンサルティングによって、プロジェクトマネジメントとERP導入ノウハウの両面から抜本的な対策がまとまり、決算までに課題が解決した。ERPの導入完了によって、業務効率化は次の段階に入ろうとしている。

  • 導入中のERPに課題、短期解決へコンサルティングを依頼

    インドネシア・スマトラ島の拠点で、紙の中間素材であるパルプを生産しているTanjungenim Lestari Pulp & Paper(以下、TEL)。植林から紙の販売までを手掛ける丸紅が85%(間接分を含む)を出資する同社が生産する高品質パルプは、高級インクジェット用紙/高級フェイシャルティッシュ/感圧紙などの製造に使われている。
    TELがMicrosoft Dynamics AX(以下、ERP:統合基幹業務システム)へのコンサルティングを検討したのは2013年春である。ERPはフェーズ1で会計(総勘定元帳/売掛・買掛金管理機能)モジュールを、フェーズ2で生産・在庫・資産管理などのモジュールを導入したが、プロセス製造業特有の循環工程に関する原価管理への対応、フェーズ2導入モジュールから会計モジュールへのデータ連携に開発上の課題があった。

  • NSAPが約1カ月でERPを詳細に調査、改善策を作成

    次の決算期までに課題を解決すべく、TELは丸紅本社の情報企画部などを通じて、複数のITベンダーに提案を依頼。その中から新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)のシンガポール現地法人NS Solutions Asia Pacific(以下、NSAP)を選ぶ。
    NSAPは、NSSOLのASEAN(東南アジア諸国連合)における豊富なシステム導入実績を背景に、「ERPに詳しく、英語でTELの経理担当者やシステム管理部とコミュニケーションがとれる」「進捗をきめ細かくプロジェクトマネジメントできる」といったTELの要望を満たす体制を構築し、2013年9月からコンサルティングを始めた。NSAPは約1カ月でTELのERPを詳細に調査して、改善策を作成。同年10月から12月にかけてフェーズ1およびフェーズ2で見つかった課題の改善策実行を支援した。

  • 課題を抜本的に解決、ERP本来の価値発揮へ本格運用を開始

    NSAPの支援を受けて、TELは2013年10月から改善策を実行。業務要件とERP機能のFIT&GAPを精緻化し、循環工程に関する原価管理への対応、および各モジュールから会計モジュールへの連携における課題を抜本的に解決した。
    続いて2014年2月からTELはデータの移行・再入力に着手。移行断面データの作成や取引データの入力方法について、NSAPの提案に基づき、効率的にデータを再入力することで、ERPは2014年3月から無事に本格運用を開始している。
    懸案の課題解決に伴い、TELの業務効率化は次の段階に入ろうとしている。今後は、運用ガイドラインの策定、現場の運用担当者に対する教育強化などによって、ERP本来の価値を最大限に引き出していく予定である。

コアテクノロジー

ERP導入ノウハウ、プロジェクト推進力、ドキュメント作成、データ再入力支援

システム概要

●サーバー:6台(Windows Server)
●アプリケーション:Microsoft Dynamics AX

PT. Tanjungenim Lestari Pulp & Paper(丸紅グループ)様

工場所在地:インドネシア 南スマトラ州
設立:1990年
資本金:6億2178万米ドル(2014年10月31日現在)
生産能力:年間49万トン

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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