ディーラー向けシステムを再構築顧客との商談でiPad活用を促進

フォルクスワーゲン・ファイナンシャル・サービス・ジャパン株式会社様

プロジェクト概要

背景

ディーラー向けシステムを再構築して、自社ファイナンシャルサービスの競争力を高める。PCに加えてディーラーが導入する「iPad」を新システムの端末として活用可能にするため、端末管理の仕組みを新たに用意したいと考えた。

ソリューション

管理機能の豊富さ、デバイス証明書によるセキュリティ強化などの要件を基に、MDM製品として「MobileIron」を採用。同製品の構築から運用までを総合的に支援できる新日鉄住金ソリューションズをITパートナーに選択した。

成果

全国のディーラーが導入するiPadが予定通り一元管理可能になった。2013年4月時点で管理対象端末数は900台に上る。端末のセキュリティ設定や新システムへのリンク設定が管理コンソールから効率的に実施できる。

  • ディーラー向けシステムを再構築してiPadへ新たに対応

    「フォルクスワーゲン」「アウディ」「ベントレー」「ランボルギーニ」の4ブランドにわたる各ディーラーに、ローンなどのファイナンシャルサービスを提供するフォルクスワーゲン・ファイナンシャル・サービス・ジャパン。同社はディーラーに、支払総額見積もりやローンシミュレーションなどを支援するシステム「EVAS(イーバス)」を提供している。
    同社がEVASの再構築プロジェクトを開始したのは2012年である。新システム「EVAS NEXT」では、対応端末としてPCに加えて、米アップルのタブレット「iPad」も活用可能にし、顧客との商談をこれまで以上に支援することを目標にした。iPadは各ディーラーが用意する方法を採用したが、セキュリティを高めるため、MDM(モバイルデバイス管理)システムを新たに導入することが不可欠になった。

  • MDMシステムの構築から運用までをNSSOLが総合支援

    同社は複数のMDM製品を比較検討。管理機能の豊富さ、セキュリティ強化に欠かせないデバイス証明書の配布、自社システムとして構築可能で社内システムと連携しやすいなどの要件を基に、ドイツ本社の推奨でもあった「MobileIron」を選択。同製品の代理店の中から、24時間対応のユーザーサポートを含め、構築・運用を総合的に支援できる新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)をITパートナーに選定した。
    NSSOLは2カ月弱という短期間でMobileIronのシステムを構築。予定通り、2013年1月のEVAS NEXT稼働開始から、ディーラーが端末としてiPadを導入できる仕組みを整えた。MobileIronは、全国のフォルクスワーゲンおよびアウディの両ディーラーが店舗内および出先で活用するiPad約900台を一元管理している。

  • ディーラーがBYOD的に用意したマルチキャリアのiPadが使用可能に

    MobileIronによってEVAS NEXTでは、各ディーラーがBYOD(ブリングユアオウンデバイス)的に用意したマルチキャリアのiPadが使用可能になった。管理下の全端末にはデバイス証明書が自動配布され、証明書で認証されないiPadは新システムを利用できない。これにより大企業のセキュリティポリシーでは不可欠な二要素認証を一元的に実現している。端末における新システムへのリンクも自動設定した。紛失・盗難発生時も、証明書の遠隔消去やリモートロックで不正利用を防止できる。
    今後はEVAS NEXTに関する他のソフトウエアを配布するなど、ディーラーの支援ツールとして積極的に活用していく。また、Mobil eIr onは、MAM(モバイルアプリケーション管理)機能も備えており、iPadアプリを安全かつ効率的に配信できる。

コアテクノロジー

MDM(モバイルデバイス管理)、Webクリップ配信、電子証明書、タブレット

システム概要

●サーバー:VMware vSphereによる仮想化環境
●MDMソリューション:MobileIron
●タブレット:iPad×約900

フォルクスワーゲン・ファイナンシャル・サービス・ジャパン株式会社様

本社:東京都品川区北品川4-7-35 御殿山トラストタワー17階
設立:1990年
総資産:2251億円
資本金:10.1億円
従業員数:70名
ホームページ:http://www.vfj.co.jp/

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

見積もり、提案依頼はお問い合わせください。