プロジェクト概要
背景
・国際競争力のさらなる強化のため、プラントプロジェクトの情報共有システムを刷新
・設計書等の文書、電子メールをセキュリティを保って共有
ソリューション
・文書管理ソフトウェア「Oracle UCM」、ワークフロー構築ソリューション「NSFLOWER」をベースに開発
・新システムを新日鉄ソリューションのクラウドサービスとして実現
成果
・初期コストを抑えて新情報共有システムを構築
・利用状況の変動に柔軟な対応を実現
・4つのプラントプロジェクトで利用開始、新システムによる業務改革を推進
海外との事業が増え、プロジェクトの情報共有が重要に
様々な産業プラントに関する総合エンジニアリング事業を展開する東洋エンジニアリングは「Global Toyo」と呼ぶグローバルプロジェクト遂行体制サービスを推進。数多くの大型プロジェクトを実施している。
同社ではプロジェクト用の情報共有システムを構築していたが、プロジェクトの大型化が進むとシステムに課題が現れ始めていた。
「従来のシステムは社内利用が前提。これを社外プロジェクト関係者がセキュリティを保ってアクセスできるシステムにしたいと考えました」
(プロジェクトITグループ グループマネージャー)
従来、図面管理、レター、文書管理には個別のシステムを構築していた。メールの添付ファイルとして文書を配布することも多く、プロジェクトが大型化に伴い通信量の増大につながっていたという。そこでこれらを一体化し、表計算ソフトを使っていたプロジェクトステータス管理も新システムとして統合することを決め、2009年10月に新システム構築がスタートした。文書管理ソフトを含めた基盤をNSSOLのクラウドとして実現
このプロジェクトに新日鉄ソリューションズが選ばれたのは、エンジニアリング業界における文書管理のポイントを熟知してた点とOracle Databaseをはじめとする基盤製品に対する技術力を高く評価したからだという。
プロジェクトは実装方式の検討から始まった。パッケージや外部サービスなど方法を幅広く比較検討した結果、日本オラクルの文書管理ソフトウェア「Oracle UCM」、新日鉄ソリューションズのワークフロー構築ソリューション「NSFLOWER」などをベースにアプリケーションを開発。これらをクラウドITインフラサービス「absonne」上で月額提供することとなった。併せてアプリケーションの運用を新日鉄ソリューションズにアウトソースする。
新システムは「SHOKA(ショカ)」と名付けられ、国際的な4つのプロジェクトで2011年2月から利用が開始された。高い品質のシステムが完成、業務改革への活用も始まる
成果は大きい。クラウドとして実現したため初期投資は抑えられ、利用状況の変動に柔軟に対応できるようになった。
サーバーのデータベースで文書を一元管理、インターネットでセキュリティを保ってアクセスできるので、海外パートナーとも容易に最新情報を共有できる。
複数のプロジェクトでステータス情報を比較するなどで、業務改革を進めるためのツールとしても利用している。
今後は資材調達の見積りなどにシステムの適用範囲を広げ、海外パートナーへのサポート体制を強化するという。
コアテクノロジー
クラウド・コンピューティング、absonne、NSFLOWER、アプリケーション運用アウトソーシング
システム概要
●クラウドITインフラサービス:
absonne
●ミドルウェア:
Oracle UCM、Oracle Database、NSFLOWER
●主なアプリケーション:
統合ポータル、プロジェクトステータス管理、文書管理、コミュニケーション管理
東洋エンジニアリング株式会社様
本社:千葉県習志野市茜浜2-8-1
設立:1961年
資本金:181億円(2011年3月31日現在)
完成工事高:単独1150億円/連結1556億円(2011年3月期)
従業員数:単独1088名/連結4024名(2010年3月31日現在)
グループ会社:子会社35社、関連会社14社(2011年3月31日現在)