現場に支持される旅行情報システムの構築

株式会社JTB トラベランド様

プロジェクト概要

背景

・業務効率と顧客満足度の向上が必要
・旅行情報書類の電子化を検討

ソリューション

・現場が使いやすい機能、操作性
・24時間365日稼働できる冗長性

成果

・現場販売員の声を取り入れて改修
・社員の大幅な意識向上

  • 小規模店舗の運営効率向上が急務

    JTBグループのJTBトラベランドは、個人向け店頭販売に特化した旅行代理店である。同社の特徴は、集客力の高い場所に小規模な店舗を構え、販売効率を追求していること。しかし、インターネットや携帯電話の普及によって事業環境は大きく変化しており、業務効率化と顧客満足度の向上が不可欠であった。
    経営企画部長は「発券やセッティング、請求といった後方業務で効率が著しく悪化していました」と振り返る。また、顧客からは「待ち時間が長い」「電話がつながらない」といった声が寄せられていた。

  • 電子カルテシステムで入力作業を効率化

    状況を改善するための切り札となったのが、電子カルテシステムだ。旅行会社では顧客の情報を「カルテ」と呼ぶ帳票で管理する。紙のカルテと比較すると、電子カルテは入力作業を他システム(顧客管理、ツアー予約など)との連携によって軽減できるメリットがある。さらに登録情報を全販売員が共有できるのもポイントだ。

  • 現場に支持される機能と操作性の実現

    JTBトラベランドは、JTBグループコールセンター向けシステムの構築実績がある新日鉄ソリューションズをパートナーに選ぶ。開発で最も重点が置かれたのは現場に支持されるシステムにすることだった。その結果、手配状況を携帯電話へメールで通知する機能や、振込入金結果を自動マッチングして会計システムに伝送する機能などが装備された。機能に加えて重視したのは操作性の良さだった。販売業務の流れに合った画面設計を行い、また、可能な限り多くのシステムと連携して入力作業を減らして、顧客と販売員が自然に対話しながら利用できるようにした。また、正月も営業する業務実態に合わせ、24時間365日稼働を実現すべく、システムを冗長化した。

  • 業務に対する社員の意識が変化した

    JTBトラベランドは本格導入の前にテスト運用を行った。2007年10?11月に32店舗で利用を始め、販売員の声などをシステムに反映している。2008年4月からは計画どおり、約200店舗で利用を開始した。2008年度中には全店舗への導入を完了させる予定である。システムは、予想以上に現場にスムーズに受け入れられたという。経営企画部 ビジネスモデル戦略室長は、「社員の業務に対する意識が次第に変わり、仕事のやり方を変えていこうという機運が生まれています」と語る。

コアテクノロジー

.NET(開発言語)、Oracle(Database)、SV(F 帳票作成)、X-servle(t 携帯コンテンツ変換)、JTB様向け同系システムの構築経験

システム概要

●サーバー
 Windows Server 2003×6台(Web/AP/帳票作成サーバー、400店舗展開時点)、Red Hat Enterprise Linux×2台(DBサーバー)、その他運用関連サーバー、NW機器
●クライアント
 約2000台(400店舗展開時点)
● ミドルウエア
 Oracle Database 、WebSphere MQ、SVF、X-servlet
●アプリケーション
 ツアー情報管理、進行管理、お客様情報管理、帳票作成、お客様への情報配信(携帯電話向け)、カルテ検索等

株式会社JTB トラベランド様

本社:東京都中央区日本橋兜町5-1
設立:1971年
資本金:4億円
売上高:2527億円(2006年度)
従業員数:3141名(2008年4月1日現在)

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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