中国の市場拡大に対応できる信頼性の高い生産管理システム

中国・廣州太平洋馬口鐵有限公司様

プロジェクト概要

背景

・需要増に対応できる生産管理システムの必要性あり
・24時間365日連続稼働できる信頼性

ソリューション

・中国国内における豊富なシステム構築の実績
・現地スタッフとの綿密なヒアリング

成果

・現地スタッフの要望を取り入れた使いやすいシステム
・予定よりも短期で、トラブルなくシステムを移行

  • 市場拡大に伴い生産能力と信頼性を強化

    廣州太平洋馬口鐵は、華南地区を中心に全土へブリキを供給する有数のメーカー。最近は中国国内経済の急速な発展によってブリキ缶の需要が著しく増大しており、同社の事業は本格的な拡大期に入っている。
    しかし、同社の生産管理システムは構築から10年を経ており、生産能力の増強や業務効率の改善が難しくなっていたため、更新が必須だった。システム更新で最も重視したのは、信頼性である。製造ラインは24時間365日連続稼働させる必要があり、その間は生産管理システムも稼働させ続ける。万一停止しても最小限の時間で復旧させる必要があった。

  • 中国事情に通じたベンダーが必要不可欠

    新日鉄ソリューションズは、中国現地法人の新日鉄軟件(上海)有限公司とともにこのプロジェクトに臨んだ。新日鉄ソリューションズは、中国でのシステム構築実績も豊富だ。たとえば、中国初の大型一貫製鉄所である上海宝山製鉄所の情報システムも構築している。
    廣州太平洋馬口鐵は従業員300人規模の会社で、ITに詳しい人材も限られていた。新日鉄ソリューションズは、そのような顧客の事情を考慮して開発を進めた。

  • 現場スタッフの意見をシステムに反映

    たとえば、新日鉄ソリューションズのエンジニアは、日本と上海から頻繁に廣州太平洋馬口鐵を訪れ、現場中国人スタッフからヒアリングして新システムの機能を決めた。誤出荷の対策を強化する機能や出荷ラベルの印字内容を柔軟に変更する機能などを実現している。
    廣州太平洋馬口鐵の総経理は「10年ぶりのシステム改修で、細かい要望が大量に出て整理が大変でした。しかし、新日鉄ソリューションズのエンジニアに現場スタッフと綿密に打ち合わせてもらったため、安心して任せられました」と振り返る。

  • 予定より半月早く稼働し、トラブルも皆無

    プロジェクトは順調に進み、新しい生産管理システムは予定の期間より約半月早く2005年12月中旬に稼働している。
    「フル生産のラインを稼働中に、トラブルもなくシステムが切り替わりました。その後もシステムが原因でラインが止まったことはありません」(財務処処長兼計画処処長)。
    新システムは、上海の新日鉄軟件からリモートで管理する仕組みを採用した。ITに詳しい人材の確保が中国では一般に難しいことも考慮して、外部に管理を委託するこの方式を採用した。今後、廣州太平洋馬口鐵は生産性の向上に一層の力を注ぐ計画である。

コアテクノロジー

日中両国のベンダーを組み合わせて最適なシステムを構築するノウハウ、高い信頼性の生産管理システム構築力、クラスタリング

システム概要

●サーバー
 HP 9000/rp3410×2(HP-UX 11i)
●クライアント
 Windows 2000/2003/XP×13
●ミドルウエア
 Oracle 9i Database
●ネットワーク構成
 100/1000 Base-T

中国・廣州太平洋馬口鐵有限公司様

本社:中国広州経済技術開発区友誼路102号
設立:1994年(操業開始1997年)
資本金:3600万米ドル(2007年3月31日現在)
売上高:約1.5億米ドル(2006年12月期)
従業員数:約300名(2007年3月31日現在)
面積:約11万m2
主要生産品:ブリキ
生産能力:年間20万トン

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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