倉庫管理システム再構築で新事業を支援 多角展開も視野に入れた柔軟な構成に

安吉智行物流有限公司様

プロジェクト概要

背景

上海汽車グループの新事業を物流面から支援するため、安吉智行物流は倉庫管理システムの刷新を計画した。多様な倉庫や物流品目にも対応できるよう、カスタマイズ性に富んだシステムにすることを目指した。

ソリューション

同社はシステムやドキュメントの品質を重視し、開発パートナーとしてNSSOL上海を選んだ。倉庫内の棚構成や業務プロセス、出庫時のピックアップルートなどが柔軟に設計できるシステムを短期間で構築した。

成果

安吉智行物流は、新しい倉庫管理システムを予定通り2017年4月1日に稼働させた。人件費を抑えつつ、新事業で毎日1万件発生する大量の出庫オーダーに対して、遅延なく業務を遂行している。

  • 上海汽車グループの新事業を物流面から支えるシステムの構築へ

    安吉智行物流は、中国の三大国有自動車会社グループの1つである上海汽車グループにおいて、サードパーティー・ロジスティクス(3PL)を手掛ける物流会社である。
    上海汽車グループは2016年、拡大する自動車アフターマーケットに向けて、1000店舗以上のメンテナンス・修理店と17の物流倉庫を展開する新事業を計画。この事業で自動車補修部品の物流を担う安吉智行物流は、円滑な物流を実現するため、倉庫管理システム(WMS)の再構築を決めた。既存のWMSは自動車工場向けのものであり、業務フローが全く異なっていたからだ。また、同社はこれを機に自動車部品以外の顧客にも物流サービスを提供しやすくするため、大小様々な倉庫へ迅速に導入でき、取扱製品を容易に拡張できる柔軟なシステムの構築を目指した。

  • 品質を重視してNSSOLに開発を依頼、7カ月でカットオーバー

    2016年9月、安吉智行物流はWMSの再構築プロジェクトを立ち上げた。新しいWMSは様々な倉庫への展開や取扱製品の多品目化をするときのベースとなるため、安吉智行物流はシステムの品質を重視して新日鉄住金軟件(上海)(以下、NSSOL上海)を構築ベンダーに選んだ。
    新WMSは、倉庫ごとに違う棚の構成、倉庫の規模・設備によって異なる入出庫プロセスなどを、パラメータの設定により変更できる柔軟性を備える。出庫業務を効率化するために、製品をピックアップする棚の順番を倉庫ごとに設定する機能も実装した。安吉智行物流とNSSOL上海は、新事業がスタートする2017年4月1日までの7カ月で、予定通り新しいWMSを短期構築した。

  • 毎日1万件の出庫オーダーに対応、自動車部品以外の顧客にも横展開

    新WMSにより、安吉智行物流は上海汽車グループの新事業を円滑に支援する基盤を整えた。新WMSは、1000以上の店舗に向けた、毎日1万件に及ぶ大量の出庫オーダーに対し、正確かつ遅延のない倉庫業務を実現している。業務量が大幅に増えているにもかかわらず、人件費も抑えられた。
    自動車部品以外の顧客に向けた事業展開においても、新WMSは柔軟なアプリケーションフレームワークとしての役割を果たしている。既に、潤滑油を手掛ける顧客に対して、迅速にシステムをカスタマイズした実績がある。
    今後は、自動倉庫への対応を進めるとともに、人工知能(AI)やビジネスインテリジェンス(BI)を活用して、業務の効率化をさらに進める考えだ。

コアテクノロジー

バーコードを利用した管理技術

システム概要

●アプリケーション:タグソリューション

安吉智行物流有限公司様

本社:中国上海市江浦路1000号
設立:2002年

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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