「仮想デスクトップ+Skype」の課題を克服 使いやすいWeb会議で働き方改革加速

株式会社資生堂様

プロジェクト概要

背景

働き方改革の一環としてSkypeを導入したが、全国の事業所で使用している仮想デスクトップ環境ではSkypeの音声・動画品質が低く、Web会議に利用できなかった。原因は、負荷の高い音声・動画を送る通信経路が複雑だったためだ。

ソリューション

資生堂に仮想デスクトップサービスを提供している新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)は、端末同士がSkypeの音声・動画を直接送受信できるツールを組み込み、徹底した実機検証によって実運用可能な仕組みを確立した。

成果

Skypeで快適にWeb会議を開催できるようになり、全国の事業所での活用が進んでいる。当初は少人数のWeb会議にSkypeを利用する想定だったが、最近は全国の事業所をつないだ大規模の会議で活用し始めた。

  • 仮想デスクトップ環境でSkypeのWeb会議が使えない

    資生堂は、化粧品の製造・販売で国内トップシェアを持ち「世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニー」を目指している。2011年にPCの運用負荷軽減を目的に導入した仮想デスクトップは、社員の生産性向上など働き方改革に寄与している。この働き方改革をさらに推進するため、2014年からグループ全体のコミュニケーション環境を刷新する、Skype for Business Online(以下、Skype)を導入した。
    ところが、仮想デスクトップ環境でSkypeのWeb会議を使用してみると、音声はぶつぶつと途切れてうまく聞き取れず、動画も数秒間で1コマ表示するのがやっとの状態だったため、Web会議の潜在ニーズが大きいはずの事業所間でSkypeのWeb会議が利用できなかった。

  • 端末同士で音声・動画を直接送受信する方式を採用

    仮想デスクトップのアーキテクチャー上、音声・動画データはサーバー経由で処理され通信経路が複雑化するため、大幅な通信遅延が発生してしまう。
    そこでNSSOLは、負荷の高い音声・動画データのみを端末間で直接セキュアに通信できるCitrix社のHDX RealTime Optimization Packを導入。資生堂の環境や利用シーンに合わせて動作検証を実施し、端末のマイクやスピーカー、CPUの性能、ドライバーとの相性を踏まえた実運用可能な仕組みを確立させた。検証過程においては、Citrix社と協業してツール自体の改修も重ね、音声・動画の品質改善にこぎつけた。遠く離れた事業所間(東京、北海道、沖縄など)のWeb会議もすべて現地で品質を確認している。

  • Web会議を活用する動きが全国に広がる

    このような施策の積み重ねにより、SkypeのWeb会議における音声・動画の品質は劇的に向上した。現在は、音声・動画のいずれも通信遅延を感じさせない高品質なWeb会議を実現している。たとえ遠距離のWeb会議であっても、品質の劣化はほとんど発生していない。
    仮想デスクトップ環境でもSkypeのWeb会議が快適に利用できるようになったことで、全国の事業所では積極的にSkypeでWeb会議をするようになった。Skypeなら面倒な事前準備が不要であり、数百人が参加するような規模の会議にも利用しやすい。Web会議の活用場面が大きく広がり、グループ全体でコミュニケーションの活性化に貢献している。

コアテクノロジー

仮想デスクトップ技術、ソフトウエア検証力、関連技術ベンダーとの協働

システム概要

●仮想デスクトップサービス:M³DaaS(エムキューブダース)@absonne(アブソンヌ)
●仮想デスクトップ用音声・動画制御ソフト:Citrix HDX RealTime Optimization Pack
●電話・Web会議ソフト:Microsoft Skype for Business Online

株式会社資生堂様

本社:東京都中央区銀座7-5-5
創業・設立:1872年、1927年
グループ会社数:96社
資本金:645億円(2016年12月31日現在)
連結売上高:8503億円(2016年12月期)
従業員数:約3万6500名(2016年12月31日現在)

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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