顧客満足度と業務効率の向上へ 標準型製品のマザー工場にERPを導入

Strapack（Thailand）Co., Ltd.（ストラパックグループ）様

• 業務の標準化/自動化/効率化に向け、ERPの導入を検討

  「お客様第一」「アフターサービス第一」をモットーに、世界No.1の荷造・梱包・物流機器メーカーを目指すストラパックグループ。同グループのタイ現地法人Strapack（Thailand）は、汎用性の高い標準型の梱包機器・部品に関するグローバルなマザー工場を運営し、日本品質の製品を日本および欧米などに供給している。Strapack（Thailand）がERP（基幹業務システム）の導入を検討したのは2014年ごろである。当時、同社ではカスタマイズ製品の増加、受注量の波動的な急増への対応などが急務になっており、生産・販売・購買といった業務に抜本的な対策を求めていた。幅広い業務で標準化/自動化/効率化を進めるとともに、社内にファイルで散在する情報の一元化に向けて、Strapack（Thailand）はERPパッケージの調査を開始した。

• NSSOL・タイNSSOLが導入支援、タイ人主体でプロジェクト推進

  Strapack（Thailand）は、複数のERPパッケージと、その導入を支援するITベンダーの情報を収集。機能の豊富さや利便性、グローバル対応などを基にERPパッケージに「Microsoft Dynamics AX」を選択し、パッケージに関する理解度やタイ人エンジニアのスキルの高さなどから新日鉄住金ソリューションズ（以下、NSSOL）およびそのタイ現地法人Thai NS Solutions（以下、タイNSSOL）に導入支援を依頼した。　Strapack（Thailand）は、現場が実際に活用できるシステムの実現に向け、タイ人主体のチームを編成。基本計画や基本設計といった上流工程については、NSSOLのソリューション企画・コンサルティングセンターの支援を、詳細設計から運用テストまでについてはタイNSSOLの支援をそれぞれ受けてプロジェクトを進めた。

• 適用範囲を段階的に拡大、まず情報一元化や書類作成の効率化に成果

  Dynamics AXによるERPは2016年4月から運用を開始。システムの適用範囲を段階的に拡大している。まず情報の一元化や書類作成業務の効率化については大きな成果が得られた。経営層が利用する出荷台数などのリポート出力は自動化によって、より迅速・正確になっている。また、発注書などの発行が自動化したことで、省力化・スピード化が進んだ。生産計画についても過半の領域で自動化が実現している。　今後は、システムを活用したさらなる業務の標準化/自動化/効率化に取り組み、顧客満足度の向上につなげる。標準原価法の採用をベースとした原価改善サイクルの実施、Dynamics AXが標準装備するMRP（資材所要量計画）機能の活用による生産計画の最適化などを実現していく予定である。