製品開発の業務効率向上へ業務・体制とPDMシステムを刷新

株式会社バッファロー様

プロジェクト概要

背景

製品バリエーションの増加で開発者の業務負荷が増えたため、抜本的な効率向上に取り組んだ。業務・体制の改革とPDM(製品情報管理)システムの刷新により、BOM(部品表)の管理といった付帯業務の負荷軽減を目指した。

ソリューション

新PDMシステムに、製品シリーズのバリエーションを統合管理するSuper BOMが構成可能なパッケージソフト「PTC Windchill」を採用。同製品の導入実績が世界ナンバーワンの新日鉄住金ソリューションズをパートナーに選択する。

成果

業務・体制の改革と合わせて、開発者の付帯業務の工数が従来の約3分の1に軽減され、本来の開発業務に専念できるようになった。今後は、生産協力会社との情報連携などによる開発のスピードアップに取り組む。

  • 製品開発における業務・体制改革とPDMシステム刷新を検討

    インターネットや家電製品を快適に活用するための多様な関連製品を開発・販売しているバッファロー。「デジタルライフ、もっと快適に」というコーポレートステートメントに基づき、USBメモリーやハードディスク装置といった製品をグローバルに提供している。
    バッファローが、製品開発業務の効率向上に着手したのは2011年8月である。同社には基本構成が同じで、仕向け地、色や容量などが異なる派生製品が多い。当時は派生製品についても個別にBOMを構成していたため、BOMの管理といった開発付帯業務が煩雑になりがちだった。BOMを管理するPDMシステムも、多数の追加開発によって複雑化し、いくつかの課題が生まれていたという。バッファローは、業務・体制の改革と、PDMシステムの刷新によって、開発付帯業務の負荷を大幅に軽減したいと考えた。

  • Windchillを採用し、パートナーに導入実績世界一のNSSOLを選択

    バッファローは、派生製品のBOMを統合管理する、海外の生産協力会社が導入しており連携しやすい─などの要件に基づき、新PDMシステムにパッケージソフトの「PTC Windchill」(以下、Windchill)を採用。同製品の導入実績が世界ナンバーワンの新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)をITパートナーに選択した。Windchillでは、派生製品を含む製品シリーズ全体を一つのSuper BOMに統合して効率よく管理できる。
    Windchillの導入プロジェクトは2012年5月に開始された。メンテナンスおよびバージョンアップの容易さやシステムの安定性確保を重視し、できるだけ標準機能を活用して業務を行う方針を採用。機能一覧ベースで97%と高い標準機能適用率を実現しながら、2013年5月に導入を完了させている。

  • 開発者の負荷が約3分の1になり、本来の開発業務に集中

    成果は大きい。BOMの管理といった開発付帯業務を開発者から切り離して専門部署がまとめて実施する、派生製品に関しては専門部署が企画立案からBOMの構成・管理までのすべてを実施する─といった業務・体制の改革と合わせて、開発者の付帯業務の工数は以前の約3分の1に軽減され、新たな製品シリーズの開発といった本来の開発業務に専念できるようになった。専門部署担当者の作業負荷は、以前の体制における同様な業務の担当者に比べて増えたが、Windchillの豊富な機能やWindchillの利用者に対するトレーニングなどによって想定した工数の半分に抑えられている。
    今後は専門部署の担当者のWindchillに対する習熟度をさらに高めながら、生産協力会社との連携などによる開発スピードの向上に取り組んでいく。

      

コアテクノロジー

Option&Varian(Super BOM)、MPMLink(M-BOM管理)

システム概要

●サーバー:仮想化環境
●データベース:Microsoft SQL Server
●アプリケーション:PTC Windchill 10.1(M020)

株式会社バッファロー様

本社:愛知県名古屋市中区大須3-30-20
設立:1978年
資本金:3億2000万円
売上高:929億円(2013年3月期)
従業員数:509名(2013年3月末現在)

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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