「強い丸紅」の追求へI Tインフラ整備アプリケーション仮想化で安全性と利便性を向上
プロジェクト概要
背景
「強い丸紅」の追求に向けたITインフラ整備の一環として、アプリケーション仮想化技術を活用。海外を含む出張先や私物PCでも社員が業務を遂行できるようにリモート業務環境のセキュリティを抜本的に強化したいと考えた。
ソリューション
「Citrix XenApp」による新たな業務基盤を構築し、電子メールやOfficeソフトなどを社外から安全に利用できるようにする。同製品の知見・実績が豊富な新日鉄住金ソリューションズの支援により短期間で構築を完了させた。
成果
電子メールからの情報漏洩リスクへ対処するとともに、社内ファイルサーバーへ社外からアクセス可能にするなど利便性を向上させた。今後は個人所有のスマートフォンやタブレットによるBYOD(私物端末の業務利用)を実現していく。
リモート業務環境の抜本的なセキュリティ強化を検討
「強い丸紅」の追求に向けて事業拡大とITインフラの整備を進める総合商社の丸紅。電子メールシステムとしてクラウドサービスのOffice 365を導入するなど、いつでも・どこでも・どの端末でも社員が業務を遂行できるリモート業務環境の整備を進めている。 同社がアプリケーション仮想化技術によるリモート業務環境のセキュリティ強化を検討したのは2013年4月ごろである。Office 365は社外から利用できる便利なサービスだが、添付ファイルを表示・編集する際にPCへファイルを保存するため、万一の場合は情報が漏洩するリスクがある。アプリケーション仮想化技術を活用すれば、データセンターのサーバー上で電子メールの添付ファイルを表示・編集し、PCに画面情報のみを転送する安全な業務基盤を構築できるようになる。
NSSOLの支援でCitrix XenAppを短期導入
丸紅は、2013年8月に計画していたグループ企業へのOffice 365の展開に合わせて、この業務基盤を短期間で構築したいと考えた。そこで、導入実績や対応クライアントの種類の豊富さなどを基に「Citrix XenApp(以下、XenApp)」を採用。仮想デスクトップソリューション「M3DaaS@absonne」を提供し、同製品に関する知見や実績が豊富な新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)をITパートナーに選定して構築を開始する。 構築プロジェクトは2013年6月にスタートした。NSSOLはXenAppをはじめ、WindowsServerなどの関連製品に詳しいエンジニアをプロジェクトメンバーにそろえるとともに、丸紅の担当者と綿密なミーティングを実施。同社の要望にきめ細かく対応しながら、予定通り2013年8月下旬に構築を完了させた。
海外出張先からもセキュアにアクセスでき、利便性も向上
XenAppを使ったこの業務基盤によって、丸紅はリモート業務環境の情報漏洩リスクへ抜本的に対処することができた。同社は、社内ファイルサーバーへ社外からアクセスできる機能も用意するなどで利便性も向上させている。添付ファイルを社内ファイルサーバーとやり取りすることで、営業担当者などが、海外を含む出張先や自宅でセキュリティを確保しながら幅広い業務でPCを活用できるようになった。 同社は今後、PCに加えて、個人所有のスマートフォンやタブレットを安全に活用できる本格的なBYODの実現も視野に入れ、XenApp環境で利用できるアプリケーションを順次拡充していく。これにより、業務の生産性を上げ、社員がワークライフバランスを保ちながら、より戦略的な業務へシフトできるようにする計画である。
コアテクノロジー
アプリケーション仮想化、クラウドサービス、Active Directoryフェデレーションサービス
システム概要
●サーバー:Citrix XenApp
●クラウドサービス:Office 365
●ネットワーク:Citrix NetScaler
丸紅株式会社様
本社:東京都千代田区大手町1-4-2
創業:1858年
資本金:2626億円(2014年3月31日現在)
売上高:単独7兆9019億円/連結13兆6335億円
(2014年3月期)
従業員数:単独4166名/連結3万3566名(2013年
3月31日現在)
グループ会社:連結子会社291社、持分法適用関
連会社151社(2013年3月31日現在)