グローバル市場のさらなるシェア獲得へ業務スピードの大幅な向上を追求

株式会社瑞光様

プロジェクト概要

背景

紙おむつなどの衛生用品製造機械における世界シェアのさらなる獲得に向け、受注から納品までの業務スピードを大幅に向上させる。開発する機械の情報を営業・設計・製造などの各工程が効率的に共有する仕組みを求めた。

ソリューション

「PDM/BOM管理システム」によって、営業や設計などの各工程に目的別BOMを用意。開発する機械の情報を後工程へ先出しして作業を前倒しすることで業務スピードを向上させ、受注から納品までの期間を短縮する。

成果

プロジェクトは複数のステージに分けて進められており、設計~製造工程におけるパイロット運用が実現した段階。今後、全工程へのシステム展開と業務改革を進め、将来はCADとの連携や海外製造拠点への展開を行う。

  • 圧倒的な世界シェア獲得に向け、あるべき姿の業務を検討

    紙おむつなどの衛生用品製造機械メーカーとして急成長する瑞光。同社は「技術深耕」をスローガンに掲げ、ユーザーのニーズにきめ細かく応えることで事業を拡大してきた。特に、紙おむつ製造機械では国内市場で80%と圧倒的なシェアを持つとともに、グローバルナンバーワンを目指す「G1プロジェクト」を進めてきた。
    瑞光がG1プロジェクトの一環として、新システムの検討を本格化したのは2009年である。紙おむつ市場は新興国を中心に急拡大しており、製造機械のシェアをこれまで以上に高めるには、年間生産台数を10年前の5倍以上に増やす必要があった。対策として同社は開発する製造機械の情報を、営業・設計・製造などの各工程が共有し、受注から納品までの期間を大幅に短縮する仕組みを求めた。

  • 新システムで各工程が情報を共有、構築をNSSOLが支援

    要件を基に、複数のソリューションを比較検討した結果、瑞光はPDMパッケージソフトウエア「PTC Windchill」をベースにした新システムの構築を決定。新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)をITパートナーに選定した。新システム「PDM(製品データ管理)/BOM(部品表)管理システム」では「案件BOM」「設計BOM」「製造BOM」「完工BOM」といった目的別BOMを用意。受注から納品・保守までの製品ライフサイクル全体で、開発する製造機械の情報を共有する。営業担当者が受注確定前に過去の類似案件の情報を基に見積もりや要件を設計担当者に伝えるとともに、設計担当者が全体が確定する前にBOMを先出しするなどで業務スピードを向上させる。さらに、製造機械を納品した後も修理情報を保持し、改造依頼時の起点とする。

  • 情報共有の基盤が完成、業務改革を進めて目標実現へ

    新システム構築プロジェクトは、2011年11月に始まり、複数のステージに分けて進められている。最初のステージでは情報共有の基盤となる新システムが完成。設計~製造工程を対象に2012年9月からパイロット運用を開始した。瑞光は、新システム構築プロジェクトに割ける人的なリソースにあまり余裕がなかったが、NSSOLの支援を受けることでプロジェクトを円滑に進めることができた。
    現在進めているステージでは、パイロット運用の結果を踏まえてシステムを改良。全工程で新システムの運用を開始するとともに、品番統合を含めた業務改革を行うことによって、目標とした業務スピードを実現していく。将来は、新システムとCADとの連携や新システムの海外生産拠点への展開を行う予定である。

コアテクノロジー

PLM(製品ライフサイクル管理)、目的別BOM(部品表)、BOMの先出し、電子図庫、グローバル連携

システム概要

●サーバー:APサーバー×1、DBサーバー×1、図面変換サーバー×1
●ミドルウエア:Oracle Database
●アプリケーション:PTC Windchil(l ウィンチル)

株式会社瑞光様

本社:大阪府摂津市南別府町15-21
創業・設立:1946年・1963年
資本金:18億円(2013年2月20日現在)
売上高:単独178億円/連結221億円(2013年2月期)
従業員数:単独231名/連結501名(2013年2月20日現在)
グループ会社:子会社4社(2013年2月20日現在)

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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