プロジェクト概要
背景
AIやデジタル技術をフル活用して、サービスの高度化と業務改革を進めるために、社内外の多様なデータを迅速かつ安全に集約・活用できるデータ基盤が必要となった。
ソリューション
データ仮想化基盤「Denodo Platform」を採用。データ提供までのリードタイムの短縮と業務部門での自律的なデータ活用が可能なデータ基盤を整備した。
成果
半構造データの活用によるデジタルマーケティングの精度向上や、データ連携の自動化による加盟店向け営業活動の業務効率化など、大きな効果が期待されている。ほかにも新たなユースケースを開発中だ。
多様なデータを集める基盤が必要に
国内信販大手のオリエントコーポレーション(以下、オリコ)は、デジタル技術とAIを活用し、サービスの競争力強化と業務改革を推進している。中期経営計画では「5年後にオリコならではの金融モデルの確立」を掲げ、データドリブンな経営環境の整備を重要な柱としている。
その実現に向け、2025年6月に本稼働したのが、日鉄ソリューションズ(以下、NSSOL)が提案したデータ仮想化基盤「Denodo Platform(以下、Denodo)」だ。社内外に分散する多様なデータを迅速かつ安全に集約・活用できる環境を整えることで、各部門が自律的にデータを分析・活用する「データ民主化」への一歩を踏み出した。
「AI活用や新サービス開発を進めるには、従来のデータだけでは足りません。社内外の多様なデータを柔軟に扱える基盤が必要でした」と語るのは、デジタル・マーケティンググループ データ・ソリューション部 副部長の宮坂 孝子氏。
導入にあたっては物理統合との比較も行われたが、Denodoはデータソースに接続するだけで業務部門がGUI画面から直感的に必要なデータを指定・活用できる点が評価された。「従来2〜3カ月かかっていたデータ連携が2週間程度に短縮され、業務部門での自走が可能になる見込みです」とIT・システムグループ システム推進部 課長の飯山 良太氏は話す。
製品選定時には「物理でない分、遅くなるのではないか」「データソースに負荷がかかるのでは」といった懸念もあったが、NSSOLによる技術的な説明により、社内の納得を得ることができた。
様々なユースケースを開発中
現在、Denodoは様々な領域で活用が始まっている。最も効果が期待されているデジタルマーケティング分野では、従来の属性データや売上データに加え、DenodoによりWebログを取り込むことで、スコアリングモデルの精度が5%向上する見込みだ。「Web上での顧客の行動をリアルタイムに近い形で捉えられるようになり、施策の精度が大きく向上すると期待しています」とデータ・ソリューション部 課長代理の岡 秀之氏は話す。
また、Denodoのスケジューラー機能を活用し、外部CDP(カスタマーデータプラットフォーム)との連携を自動化することで、パーソナライズ施策のPDCAサイクルが高速化される見込みだ。「これまで手作業だった連携が自動化され、最適なオファーをより早く届けられるようになると考えています」と同部 部長代理の疋田 一将氏。
法人営業でも活用が進んでいる。同部 主任の神保 利加氏は「加盟店営業のために外部から購入した企業データや政府統計を自社データと結合する作業は、従来は手作業で月20時間を要していましたが、Denodoによりすべて自動化される予定です」と話す。
さらに、Denodoの導入により、これまで中央集権的にデータ分析を担っていたデータ・ソリューション部は、今後はより高度な分析や、社内のデータ活用人材の育成に注力できるようになるという。オリコは今後、500名規模の「シチズン・データサイエンティスト」の育成を目指しており、Denodoはその実現を支える重要なデータ活用基盤としても期待されている。
NSSOLがプロジェクトを一貫支援
このプロジェクトを提案から導入まで一貫して支援したのがNSSOLだ。IT・システムグループ システム推進部 部長代理の藤元 伸丈氏は、「NSSOLは単なる製品知識やプロジェクト推進・管理にとどまらず、プロジェクト全体を俯瞰して支援してくれました。特に、複数ベンダーが関わる中で、短工期での導入に向けたマスタースケジュールの調整や、スケジュールへの影響が大きいネットワーク設計に対する指摘など、プロジェクト全体の遂行に大きく貢献してくれました」と評価する。
今後オリコは、海外の信販会社や決済プラットフォームとの連携によるカード不正利用の検知強化など、さらなるデータ活用領域の拡大を見据えている。宮坂氏は「今後もNSSOLには、最新のソリューションなどを積極的に提案してほしい」と期待する。
宮坂 孝子氏
疋田 一将氏
岡 秀之氏
神保 利加氏
飯山 良太氏
藤元 伸丈氏
コアテクノロジー
●データ仮想化技術
システム概要
●データ仮想化基盤:Denodo Platform
関連SDGs

ダイバーシティー推進を軸に社員のエンゲージメント向上

安全で便利なキャッシュレスサービスで社会に貢献
オリエントコーポレーションが構築したデータ仮想化基盤の概要
・NS(ロゴ)、NSSOL、NS Solutionsは、日鉄ソリューションズ株式会社の登録商標です。
・その他本文及び図表内に記載の会社名及び製品名は、それぞれ各社の商標又は登録商標です。
・Salesforce、Sales Cloud、および、その他はSalesforce.com, Inc.の商標であり、許可のもと使用しています。
・Oracle、Java、MySQL及びNetSuiteは、Oracle Corporation、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。NetSuiteは、クラウド・コンピューティングの新時代を切り開いたクラウド・カンパニーです。
株式会社オリエントコーポレーション様
本社:
東京都千代田区麹町5-2-1
創業:
1954年
資本金:
1500億円(2025年3月31日現在)
従業員数:
連結9032人(2025年3月31日現在)
