新日鉄ソリューションズ、オムロン、日本オラクル 電力の需抑制対策を支援する仕組みを提供開始

~オラクルの情報可視化アプリケーションとオムロンの電力センサーを組み合わせ、生産工場を含む事業拠点の電力消費ピークの低減対策と電力消費効率の向上を支援~
新日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川、代表取締役社長:北川 三雄、以下 NSSOL)、オムロン株式会社(本社:京都市下京区塩小路通堀川東入、代表取締役社長:山田 義仁、以下 オムロン)、日本オラクル株式会社(本社:東京都港区北青山、代表執行役社長 最高経営責任者:遠藤 隆雄、 以下 日本オラクル)は、懸念される電力不足状況において健全な会社経営を継続するために、生産工場を含む事業拠点の電力消費ピークの低減対策を支援し、生産活動の継続と電力消費の省エネ化に役立つ仕組み「電力ピーク低減ソリューション」を提供開始します。

今年の夏は、企業の電力消費ピーク時における使用電力の削減が求められており、特に大口電力の約8割(電気事業連合会 2010年度電力需要実績より)を消費していると言われる製造業、またその工場における取り組みの強化が期待されています。このような中、節電や省エネに関する実績とノウハウを持つオムロン、システム構築に関する実績と技術力のあるNSSOLと情報の可視化と分析のための業務アプリケーションをもつ日本オラクルの3社が協業し、企業の節電に対するニーズに迅速に応えていきます。

「電力ピーク低減ソリューション」は、オラクルの電力・生産情報可視化アプリケーション「Oracle Manufacturing Operations Center」とオムロンの電力センサーを結合し、製造業の生産管理・設備管理に豊富な実績を持つNSSOLが連携して提供することにより、電力のピーク分析とピーク低減の施策化、および、電力消費の省エネ化を支援します。

製造業の経営者、工場長や、生産管理、設備管理、電力管理の責任者と担当者、またCSO(Chief Sustainability Officer)(*1)は、この仕組みを活用して、電力の需要抑制のもとで、全社および各拠点の電力消費量の把握と電力ピークの分析を行い、生産情報との対比によりピーク時の対処計画を策定できます。これにより、生産活動への影響を最小化しつつ電力ピークの低減を実現することができます。さらに、特定拠点の生産増加要請に対して他拠点の生産を抑制するなどの意思決定を支援し、全社的な電力需要量を抑制することで、生産量に沿った拠点別の電力供給量の調整などについて電力会社との交渉を可能とします。

(*1)CSO:環境維持を配慮した企業の取り組みを推進する責任者

「Oracle Manufacturing Operations Center」にはオラクルとオムロンが共同開発した、企業活動のエネルギー消費を一元管理するためのデータモデル「SSDM(Sustainability Sensor Data Management)」が実装されています。さらに、オムロンの省エネコンサルティングで豊富な実績を持つ管理指標である非付加価値エネルギー(*2)を自動算出する機能が提供されています。

(*2)非付加価値エネルギー:生産工程において待機や停止時間に消費されたエネルギー、及び、生産変動にともなう過剰な設備稼働のエネルギー等、生産活動の改善・効率化することで削減できるエネルギーのこと

これらを活用することで、全社電力消費を全社・拠点・ライン・設備などの各階層別に統合管理することができ、生産実績との組み合わせで必要のないエネルギーを発見・分析することが可能になります。加えて、節電だけでなく、製造エネルギー消費効率向上のPDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルを構築することが可能になります。3社では、すでにオムロンの電力センサーと「Oracle Manufacturing Operations Center」との接続検証を完了しており、共同提案の体制を確立しています。

以上