システムトランスフォーメーションを実現する次世代工法によるシステム構築およびコンサルティングサービスを開始

 新日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川二丁目20-15、代表取締役社長:鈴木繁、以下 新日鉄ソリューションズ)は、ビジネスの変化に柔軟に対応し、ROI向上と TCO削減に貢献するシステム構築の次世代工法を開発しました。本年4月から、次世代工法を適用したシステム構築およびコンサルティングサービスを開始します。システム構築にあたっては、日本オラクル株式会社(本社:東京都千代田区紀尾井町四丁目1、代表取締役社長:新宅正明、以下 日本オラクル)のミドルウェア製品群を利用します。

 変化の激しいビジネス環境の下、既存システムのアーキテクチャを刷新して変化に柔軟に対応できるシステムにトランスフォーメーションするニーズが急速に高まっています。これを実現する有力な方法として、SOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)に基づいたアプリケーション開発が注目を集めています。しかし、SOA適用は技術的に難易度が高く、適用開始前に半年から1年の期間とコストをかけた事前準備が必要でした。

 新日鉄ソリューションズは、複数の先行企業との取り組みで得た知見と複数のベンダー製品の活用知見をベースに、SOA適用を容易にする次世代工法「NSFLEASY」(エヌエスフリージー)をこのたび開発しました。この工法を活用することで、SOA適用の事前準備を短期間・低コストで実現することができます。これから SOA適用を目指す企業は、システムの将来像にいち早く到達することができるとともに、適用範囲を順次拡大することにより企業システム全体の体質改善を段階的に行っていくことができます。

 SOA適用によるアプリケーション開発は、従来のスクラップ&ビルド型から、追加・変更型に変わります。それに対応する ITインフラについて、従来のようにシステム構築の初期段階に仕様を固定し、アプリケーションの追加・変更に合わせてスクラップ&ビルドしていたのでは、SOA適用のメリットが半減してしまいます。そこで ITインフラも、スクラップ&ビルド型から追加・変更型に変えていく必要があります。現在それを実現する技術として、グリッド・ユーティリティ・コンピューティングが注目を集めています。
 新日鉄ソリューションズは、他社に先駆け2005年12月にベンダー14社の協力を得て自社内にグリッド・ユーティリティ・コンピューティングの検証施設NS Solutions Grid/Utility Computing Center(NSGUC)を設立し、実用化に向け多くの検証を重ねてきました。この度、NSGUCの成果を生かし、Oracle10gを利用した追加・変更型で変化に強い柔軟な ITインフラを設計・構築するための次世代工法「NSGRANDIR」(エヌエスグランディール)を開発しました。この工法を活用することで、リソースの有効活用を実現する ITインフラを効率的に設計・構築することが可能となり、結果 SOA適用のメリットを十分に享受することが出来ます。更に、同工法は ITインフラのリソースのユーティリティ化も実現することも出来ます。

 新日鉄ソリューションズは、既存システムをビジネスの変化に柔軟に対応する新しいシステムに移行する「システムトランスフォーメーション」に取り組んできました。製鉄システムの刷新を含め、基幹システムの構築・運用・保守、ならびに既存システムのリエンジニアリングにおいて豊富な経験を持っています。新日鉄ソリューションズは、これらの経験と今回開発した次世代工法を用いたシステム構築により、ビジネス環境変化に柔軟に対応する SOA適用のシステムとそれらに追従する ITインフラを同時に実現させ、企業システムのトランスフォーメーションを更に推進していきます。

 新日鉄ソリューションズは、本件に関連するシステムインテグレーション事業において、2007年度30億円の売上を目指します。

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