次世代インフラ技術を適用したシステムの構築・運用に向けた日本最大級の検証センターを開設

新日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川二丁目20-15、代表取締役社長:鈴木 繁、以下 新日鉄ソリューションズ)は、次世代インフラ・アーキテクチャとして注目されるグリッド・コンピューティング及びユーティリティ・コンピューティング技術を使ったソリューションの構築・検証を行う、グリッド・ユーティリティ検証センターを本年12月14日に開設します。
同センターは、ブレードサーバー100台超をはじめとした最新のハードウェア、Oracle 10gなどの各種グリッド対応ミドルウェアを用意し、グリッド環境の検証センターとしては国内最大級の規模となります。同センターは当社システム研究開発センター内に設置し、構築・検証にあたっては主要ベンダー14社(※1)の協力を受けます。

今後の情報システムには、低TCO・高ROIだけではなく、即時性、すなわち、ビジネスの変化にいかに柔軟且つ迅速に追随できるかということが求められます。そのような課題を解決するために、アプリケーション分野ではSOA(Service Oriented Architecture)、インフラ分野ではグリッド・コンピューティング、ユーティリティ・コンピューティングといった技術や考え方が注目を集めています。
グリッド・コンピューティングとは、複数のコンピュータを結んで処理能力や記憶容量などの計算資源をまとめ、仮想的に高性能なコンピュータを実現するモデルです。一方、ユーティリティ・コンピューティングとは、コンピュータ資源をブラックボックス化し、必要なときに必要なだけ計算資源を利用できるようにするモデルです。ユーティリティ・コンピューティングを実現する手段として、グリッド・コンピューティングのような柔軟に拡張可能な計算資源を利用することが考えられます。
グリッド・コンピューティングやユーティリティ・コンピューティングをソリューションとして実現することで、「IT投資の効率化」、「システムの運用管理コストの低減」、「ビジネス変化に対する迅速なシステム対応」というエンドユーザ側の経営課題にシステムインテグレーションやデータセンターサービスとして応えることが可能になります。しかし、このようなソリューションを実際のビジネスシステムで利用するためには、性能、可用性、セキュリティ、運用管理の効率性、既存システムからの移行など様々な課題をクリアしなければなりません。そのためには、多種多様な技術や製品を評価・検証するための施設が必要であり、設計・構築・運用を行うための技術を担保することが重要となります。

新日鉄ソリューションズは、2004年に世界で初めてグリッド技術を大規模一貫製鉄所の生産管理システムに適用した実績を持ちます。さらに、当社システム研究開発センターでは、グリッドはもとより、ユーティリティ・コンピューティングや自律型コンピューティングに関する研究活動を進めてまいりました。このたび設立するグリッド・ユーティリティ検証センターにこれらの実案件で得たノウハウや研究成果を集約すると共に、主要ベンダーが提唱する各種の次世代システムインフラを実際に用意して、ベンダー非依存型のインフラソリューションを検証し実現していきます。顧客はこのため、検証センター内にて検証済みの次世代インフラの提案を受けることが出来ます。また、新日鉄ソリューションズは同センターで蓄積した運用技術を活用し、グリッド・ユーティリティ技術をベースとした、ユーティリティ・データセンターの立ち上げを目指していきます。

尚、今回のグリッド・ユーティリティ検証センターの設立にあたり、下記の14社の企業のご協力を頂きました。今後、このセンターでの検討結果を踏まえ、当社はお客様に次世代ITインフラをご提供することができるようになります。

(※1)協力会社一覧/順不同
・株式会社日立製作所
・日本アイ・ビー・エム株式会社
・日本ヒューレット・パッカード株式会社
・インテル株式会社
・マイクロソフト株式会社
・シスコシステムズ株式会社
・日本オラクル株式会社
・サン・マイクロシステムズ株式会社
・日商エレクトロニクス株式会社
・株式会社シマンテック
・レッドハット株式会社
・アイログ株式会社
・プラットフォームコンピューティング株式会社
・ヴイエムウェア株式会社

以上