参考資料:レガシーシステムのリエンジニアリング事業を本格展開

新日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川二丁目20-15、代表取締役社長:鈴木 繁)はレガシーシステムのリエンジニアリング事業を企画推進するレガシーリエンジニアリングセンターをこの4月に発足させ、同事業を本格展開します。
レガシーリエンジニアリングセンターは、コンサルタントを中心に20名で構成します。更に、他事業部のシステムエンジニアも動員の上、レガシーリエンジニアリング事業を当初100名体制で推進します。事業成長に合わせて戦力を随時増強し、2006年度中に500名程度の体制を整備する予定です。

メインフレームを中心に構築されているレガシーシステムは、長年の間個別のビジネスニーズに対応し逐次機能拡張を重ねた為、複雑なシステム構造となっています。又、メインフレームとオープンシステム双方の維持管理が必要なユーザも多く、システム維持コスト低減の阻害要因となっています。その為、これらのユーザにおいては、TCO(Total Cost of Ownership=総合的保有コスト)の削減、ビジネスへの追従性の確保、より柔軟なシステムへの移行を目的としたシステムリエンジニアリングへの期待が高まっています。
新日鉄ソリューションズは新日本製鉄株式会社(以下 新日鉄)を中心にレガシーリエンジニアリング案件を過去10数年に渡り、延べ50件以上手掛けてきました。その結果、新日鉄ではメインフレームの台数をこの10年で3割程度削減し、大幅なコスト削減効果が出ています。更に直近では昨年10月に事業統合により発足した新日鉄住金ステンレス株式会社のシステム統合を既存システムの転活用及び汎用パッケージの導入で新規開発を最小限に抑制する事により、短工期、ミニマムコストで構築した等の事例もあります。
今回、鉄鋼ソリューション事業部を始めとして全社で培った大規模エンジニアリング力に各分野で展開してきた特徴あるソリューションを加える事により、新日鉄以外の顧客へのレガシーリエンジニアリング サービス提供を本格化します。

当社は、ビジネスプロセス効率化や新しいアーキテクチャーによる企業のITのあり方を検討するビジネスシステムトランスフォーメーションのサービスを展開しておりますが、当該事業は、その一環としてIBM、日立、富士通製等、主要メインフレームを中心としたレガシーシステムに対するITアーキテクチャーの再構築を対象とします。社内開発のツールや分析手法を用い、COBOL、PL/Ⅰ等の言語で開発された既存の情報資産を棚卸・分析し、こられらの既存資産の再利用を図りつつ最適なアーキテクチャーを設計し、安価且つスピーディーにシステムの再構築を行います。尚、TCO削減を目的とした当社事例ベースの推算では15%~30%程度のシステム運用費用削減が見込まれます。
レガシーリエンジニアリンング サービスはシステムアセスメント及びアセスメントに基づいたマイグレーション(移行)から構成されます。システムアセスメントは特に重要であり、(1)既存システムの棚卸サービス(2)既存システムの分析(3)最適化された次期システムの検討(4)移行計画策定 の4つのステップで実施します。アセスメントの初期に行う棚卸サービスは100万ステップの規模のシステムを対象とした場合、数百万円~で実施します。又、アセスメント全体は数千万円~1億円程度で実施する予定です。

以上