新日鉄ソリューションズと日本オラクルが 金融機関向け統合収益リスク管理分野で戦略的提携

新日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川二丁目20-15 代表取締役社長:棚橋康郎)と、日本オラクル株式会社(本社:東京都千代田区紀尾井町4-1 代表取締役社長:新宅正明)は、日本オラクルが本年6月より日本市場に投入した統合収益リスク管理モジュール「Oracle Financial Services Applications」を基盤とした統合収益リスク管理ソリューション構築において戦略的に提携し、共同でマーケティングおよびプロモーション活動を展開することにより、統合収益リスク管理分野でのシェア拡大を図ります。

金融の自由化、グローバル化が進展する一方、日本における構造的な経済成長率の低下や米国テロ事件を発端とする世界的な景況悪化により、金融機関を取巻く経営環境はますます厳しいものとなっています。また、2005年に予定されている新BIS規制対応のため、新たなリスク管理体系の構築を求められています。こうした中、金融機関においては、ALMや市場・信用リスク管理、収益管理、コスト管理等それぞれの個別経営管理機能の高度化を現在まで図ってきました。今後はさらに、リスク・リターン指標の統合化・高度化(リスク調整後収益指標やRAROC等リスク・リターン比率の算出)を図り、それらの指標を顧客別・商品別・部門別といった様々な切り口から把握・分析し、営業担当者が行動できる具体的な戦略や納得感のあるパフォーマンス評価に結び付けるニーズがますます高まっています。

新日鉄ソリューションズは、現在まで、統合ALMシステム「BancWare Convergence」、市場リスク管理システム「DailyVaR System」、信用リスク管理システム「CreditMetrics」、リスク調整後指標算出システム「NSRAPM」等収益リスク管理のそれぞれの分野において最先端のソリューションを提供してきました。都市銀行・地方銀行を中心としてこの分野において既に30社以上の実績があります。今後は、さらなる統合化・高度化のニーズに答えるため、これらのシステムを、統合収益リスク管理構築のための様々な機能を持つ「Oracle Financial Services Applications」の基盤上に構築し、また柔軟に組み合わせることにより、高度な大規模データベース構築技術および最先端のWeb技術を利用した統合収益リスク管理ソリューションを、短工期かつ優れたコストパフォーマンスにより、極めて効率的に構築することが可能となります。

「Oracle Financial Services Applications」は、データモデル、データベース管理機能、明細別仕切りレート付与機能、収益・コスト・資本等配賦機能、データ分析機能等を保有しており、Unixベースでの大規模データベースを構築し、Webベースで営業店をつなぐ金融機関の本格的な統合収益リスク管理のために作られた最適なソリューションです。2001年10月末時点で既に全世界200社近くの導入実績がありますが、今後さらに日本オラクルのCRM商品群やバランススコアカードとの連携など、金融機関の経営管理を総合的に支援するソリューションとして一層の機能拡充を計画しております。

本提携により、新日鉄ソリューションズは「BancWare Convergence」等の最先端のソリューションと「Oracle Financial Services Applications」とのインターフェースを構築してゆきます。また、ALMや統合収益リスク管理において既に豊富なシステム構築経験を持つ新日鉄ソリューションズが、培った金融ノウハウと高度な金融工学技術を駆使して日本固有の商慣習や時代を先取りした先端機能等を「Oracle Financial Services Applications」に組み込むことにより、日本の金融機関のニーズにマッチした柔軟かつ高度な機能を理想的な形でシステム化する事が可能となります。新日鉄ソリューションズは、統合収益リスク管理分野を、既に実績あるデリバティブズ等のディーリングサポートシステム分野と並ぶ金融事業領域の重要な柱として、事業展開してまいります。

新日鉄ソリューションズの100%出資親会社である新日本製鐵株式会社は、1991年に米国オラクル社と戦略的提携契約を締結し、1997年には日本オラクルに出資するなどの提携を行っております。新日鉄ソリューションズは現在、オラクルデータベース及びアプリケーション分野でトップのシステムインテグレータであり、本年1月には製造業向けのソリューションを推進するため、両社でバーチャルカンパニーを設立するなど親密な関係を築いております。両社は、今後ともオープンソリューションの分野で強固な提携関係を構築してまいります。

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