製造業系システムインテグレータ―である当社は、FinTechを業種の境界を越えたテクノロジートレンドと捉え、製造業分野で培った技術等を活用し、金融事業に展開する事で新たなソリューションを創出することを考えています。
FinTechを破壊的イノベーションたらしめる「テクノロジー」として、また、FinTechが提供する「新たな価値」に注目しています。
今回は、当社も出展したFinTech開発者のためのプレミアムイベント「FinDEVr 2015」の様子をレポートします。
当社は、2015年10月6日から7日にかけサンフランシスコで開催された FINDEVr 2015に、認証セキュリティのスタートアップ企業であるバンクガード株式会社(以下バンクガード社)との共同出展を行った。合わせて、他の出展企業のプレゼン聴講やブースでの情報交換を通じて、米国における最先端のFinTech動向に触れることができた。
FINDEVrプレゼンテーションおよび出展風景
FINDEVrとは
FINDEVrとは、金融イノベーションにおけるスタートアップ企業向けカンファレンスで、今年で2回目の開催となる。運営主体は"The Finovate Group, Inc."で、FinTechに特化したイベントとしては2007年秋よりFinovateを開催している。
どちらも出展社はFinTechスタートアップ企業であるが、FINDEVrは金融機関向けソフトウェア開発者向けであり、内容もテクノロジーに重点を置いたものとなっている。明確な参加資格、ハードルといったものはないが、①新規テクノロジーの紹介②製品を活用した顧客のケーススタディ③製品開発におけるケーススタディ④FinTechの分野における自社製品のベストプラクティス紹介等の観点で参加者を選定している。
今年の出展社は64社。日本からの出展はバンクガード社と当社の共同出展のみであった。
共同出展社によるプレゼンテーションおよびブースでの風景
当社と共同出展したバンクガード社は2日目にプレゼンテーションを行った。我々の出展内容は、主にバンクガード社の製品であるスーパー乱数表の紹介である。またプレゼン当日にはブースも準備されており、幸いにして多くの参加者が興味を示し、多数の訪問者を迎えることできた。
NSSOLのプレゼンテーションと、ブースの様子
バンクガード社およびスーパー乱数表の紹介
バンクガード社は2010年に設立された。社長である藤井氏は、「ネットバンクの不正アクセス攻撃事例の分類と対策技術」で工学博士の学位を持ち、また二経路認証/二経路取引認証の命名者・発明者であり、不正送金対策分野での第一人者である。
バンクガード社主力製品の「スーパー乱数表」は従来の数字による乱数表に替わり利用者ごとに異なる画像乱数表で本人認証および取引認証を行うもので、①フィッシングサイトで全乱数入力画面がでても、利用者がキーボードで入力できないため、乱数を盗まれることを防止できる。②送金先を画像の乱数にて指定することにより、ハッカーは自分の口座番号を指定できず不正送金を防止できるという優位性を持つ。