マーケティング施策の分析力強化へデータ集計システムを全面刷新

ソフトバンクモバイル株式会社様
2010年12月

プロジェクト概要

背景

・1日数十億件の膨大なデータの集計速度を向上させ、マーケティング施策の結果を迅速に把握
・分析内容を高度化し効果的なマーケティング施策立案を可能に

ソリューション

・Oracle Exadataでデータ集計システムを基盤から刷新
・分析内容の高度化では、利用部門の要望に基づく新機能の開発

成果

・集計速度が従来の7~8倍に向上 し、マーケティング施策のPDCAサイクルが効率的に回わるようになった。
・多様な分析を手軽に行えるようになり、より幅広い利用者がシステムを使って業務効率化を実現

  • サービス利用分析のためのデータ集計システムの刷新を検討

    成熟期を迎え、競争が激化する移動体通信業界で順調にユーザーを増やすソフトバンクモバイルは2010年9月時点の加入者数は2300万人を超える。同社ではサービスの利用実態を専用のデータ集計システムで分析し、マーケティング施策の妥当性を検証している。
    同システムの刷新を検討したのが2009年はじめ。「加入者増に伴って取り扱うデータ量が増えたため、データの取り込みと集計が追いつかなくなった」(情報システム本部 部長)
    新システムの要件として最も重視したのは処理速度の向上である。従来のシステムは1日分のデータ集計に1日以上かかっていた。これを数時間以内に収める。併せてより高度な分析機能を装備してマーケティング戦略立案に役立てることをめざした。
    同社が選択したのが、データベースアプライアンス製品「Oracle Exadata」と新日鉄ソリューションズである。

  • 技術力の高いNSSOLの支援でExadataを日本で初めて導入

    新日鉄ソリューションズのシステム研究開発センターは、いち早くExadataを導入し、ソフトバンクモバイルに共同検証を提案するなど、頻繁に情報交換を行っていた。
    「短工期だったこともあり新日鉄ソリューションズがベストと判断した」(情報システム本部 課長)
    構築プロジェクトは2009年から三つのフェーズに分けて進めた。
    フェーズ1の目的は、基盤刷新による処理の高速化である。基本設計と詳細設計をほぼ並行して進め9月には終了。12月にはExadataを日本で初めて本格稼働させることに成功した。
    続くフェーズ2では、別途構築していたデータウエアハウスシステムとの連携などを2010年3月末までに行った。さらにフェーズ3では、利用部門の要望に基づく分析高度化を2010年6月末までに実現した。

  • 集計速度が従来の7~8倍に向上 PDCAサイクルが効率的に機能

    新しいデータ集計システムは、2010年7月から全面稼働を開始している。データの集計速度は大きく向上し、従来のシステムの7~8倍に達しているという。
    「集計結果がすぐ分かるため、マーケティング施策に関するPDCAサイクルが効率的に回るようになった」(プロダクトマーケティング本部 課長)
    新システムは使い勝手も向上し、マーケティング部門ではより幅広い利用者がシステムを使って業務効率を高められるようになったという成果も出ている。

コアテクノロジー

BI、データウエアハウス、データ分析、Oracle Exadata

システム概要

●1日のロードファイル合計サイズ:
 400Gバイト(圧縮済み)
●テーブル論理容量:
 20T~30Tバイト(1日分は800G~900Gバイト)
●テーブル数:
 約100
●ユーザー数:
 30名

ソフトバンクモバイル株式会社様

本社:東京都港区東新橋1-9-1
サービス開始:1994年4月
資本金:1772億円(2010年3月31日現在)
営業収益:単独1兆7253億円/連結1兆7238億円(2010年3月期)
従業員数:単独6289名/連結6417名(2010年3月31日現在)
グループ会社:子会社4社、関連会社2社

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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