NSSOL SCMテンプレートを活用し、生産計画・原材料調達システムを変革。多角化した酒類事業の業務生産性向上

アサヒビール株式会社様

プロジェクト概要

背景

・多角化のため、生産する酒類が増大
・グループで共有できる生産・調達計画のシステム基盤が必要

ソリューション

・食品・飲料での豊富な実績を集大成した「NSSOL SCMテンプレート」を導入
・各酒類事業特性の最適性と共有システムの標準化を両立

成果

・状況変化への即応性が格段に向上
・原材料サプライヤとの情報共有が迅速化・大幅な原材料在庫削減達成
・酒類全事業で効果発揮

  • 多角化する酒類事業に合わせて生産体制を再構築

    アサヒビールの酒類事業は、2001年にニッカウヰスキーの全株式を取得するなどM&Aによるグループ力強化を積極的に推進してきた。その結果品目も急増し、グループ全体の生産・物流体制を再構築する必要に迫られた。
    生産本部生産企画部長付生産部門業務改革情報革新PJ担当エグゼクティブプロデューサーは「需要に最小限の在庫で対応できるよう、多品種にわたる生産計画を適切に作成する仕組みを整備する必要がありました」と語る。
    ビールについてはすでにノウハウが確立されていたが、それは生産計画を営業、物流、生産の3部門が調整してMicrosoft Excelでまとめるもの。総務法務部プロデューサーは「生産計画が担当者の経験に左右されていました。標準化を図りつつ、広いジャンルの製品にわたる計画を立案できるシステムが必要でした」と語る。

  • パッケージの活用で他業界のノウハウを取り込む

    新システム構築に当たって、アサヒビールは既存のSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)パッケージやテンプレートを使うという方針を立てる。アサヒビジネスソリューションズ社ソリューション本部チーム長は「実績のあるパッケージに詰まっている他業界のノウハウを取り込みたかったのです」と明かす。

  • 利用者の使い勝手がよいNSSOL SCM

    同社は複数ITベンダーの提案を検討し、新日鉄ソリューションズの「NSSOL SCMテンプレート」を選択する。
    選択の理由の一つをアサヒビジネスソリューションズ社ソリューション本部チーム長は「システムの使い勝手が優れていました。計画立案や統計処理などがシステム利用者の視点で作られていたためです」と語る。
    NSSOL SCMテンプレートは食品・飲料メーカー20社以上へ導入されるなど実績も豊富。アサヒビール・グループであるアサヒ飲料にも納入しており、その仕組みを酒類の生産計画系システムへ展開したいと考えた。
    2005年9月の選定を受け、実際の業務とテンプレートとの摺り合せを開始。システムは2007年2月に完成した。

  • 原材料調達を時間単位で高精度/迅速に実行

    新システムはすぐ成果を上げた。総務法務部プロデューサーは「需要計画から瞬時に生産計画や調達計画が作成されます。新日鉄ソリューションズの提案で、何度でも変更できる計画系と、決定した計画を遂行した後の実績系にシステムを分けたことで、計画変更の柔軟性も飛躍的に高まりました」と語る。
    原材料の発注計画は、サプライヤや物流業者といった外部企業とWebベースで共有可能にした。
    「時間単位での原材料納品計画立案と発注を自動的に高い精度で行えるようになったため、原材料在庫が大幅に減少しています」(総務法務部プロデューサー)

コアテクノロジー

食品・飲料会社での豊富な実績のあるNSSOL SCMテンプレートの業務要件適合性、SCM業務知見とソリューション構築力、およびプロジェクト推進力を持つパートナーの起用

システム概要

●サーバー
 Windows Server
●ミドルウエア
 BEA WebLogic Server、Citrix Presetation Server
●データベース
 Oracle Database
●クライアント数
 約500(約150サイト)

アサヒビール株式会社様

本社:東京都中央区京橋3-7-1
設立:1949年
資本金:1825億円(2006年12月31日現在)
売上高:単独1兆310億円/連結1兆4463億円(2006年12月期)
経常利益:単独763億円/連結901億円
従業員数:単独3672名/連結1万5280名(2006年12月31日現在)
グループ会社:子会社66社、関連会社29社

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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