プロジェクト概要
背景
・個別に構築していたECサイトを統合化する必要性あり
・コンテンツ管理などの運用効率化
ソリューション
・CMSフレームワーク「FatWire」で開発環境を標準化
・基本機能やコンテンツ管理を複数サイトで共通化
成果
・販売商品の閲覧性や検索性が向上
・顧客とのコミュニケーションを強化
市場変化に対応するため主力サイトの全面刷新を計画
日比谷花壇は全国190以上の店舗での花卉販売を中心に、幅広いビジネスを展開している。同社は、2001年には主力サイト「hibiyakadan.com」を立ち上げ本格的に個人向けEC事業に進出した。
そのEC事業強化のため、同社は2006年に「hibiyakadan.com」の全面刷新に着手する。それまで日比谷花壇は、個人向けECサイト、ウェディング、携帯電話向けのサイトを別々に構築していた。一方、個人向けフラワー市場は、ギフト需要と自家消費が増加し、結婚式での独自コーディネーションの重要も高まっている。従来サイトでは、市場変化に対応できず、顧客との関係が単発的になりがちだった。
新hibiyakadan.comの構築プロジェクトを指揮したEビジネス戦略推進部部長は「たとえば結婚をきっかけに、ブライダル関係や新居への観葉植物、家族構成の変化に伴う母の日のギフトなどを複合的に提案できるサイトにしたいと考えました」と語る。CMSにより柔軟な拡張性を確保
パートナーとなった新日鉄ソリューションズは、CMS(Content Management System)フレームワーク「FatWire」を用いることを提案。ショッピング支援機能やアフィリエイト機能を追加開発で作り込むとともに、将来の機能拡張に備えて開発環境も整備する。
Eビジネス戦略推進部部長は「柔軟なパーソナライゼーションを実現できる点は、スピードを求められる私どもにとって魅力でした」と話す。
このプロジェクトでは、需要のピークとなる母の日に備えて、2007年3月までにシステムを完成させなければならなかった。常務取締役情報戦略本部本部長は「厳しい条件の下、新日鉄ソリューションズはスケジュール感、コスト、実現性に優れた提案をしていました」と振り返る。多数の機能を追加しながら、システム開発は8カ月で完了
開発は2006年8月にスタートし、急ピッチで進められる。そして予定どおり「hibiyakadan.com」はリニューアル・オープンした。
新サイトには、利用履歴に応じてトップページの内容を変えたり、誕生日を登録してメールで知らせたりするなどきめ細やかな機能が備わっている。今後は携帯電話向けサイトの統合のほか、異業種と協業する新しい形態のビジネスをより積極的に展開していくという。
コアテクノロジー
Java、フレームワークFatWire、キャッシュ・サーバー
システム概要
●サーバー
キャッシュ・サーバー×2(1CPU)、本番APサーバー×1(1CPU:デュアルコア)、
管理/ステージング用APサーバー×1(1CPU:デュアルコア)、DBサーバー×2(1CPU:デュアルコア)※OSはすべてRed Hat Linux
●データベース管理システム
Oracle10g Database
●CMS(Contents Management System)
FatWire
株式会社日比谷花壇様
本社:東京都港区南麻布1-6-30
設立:1950年(創業1872年)
資本金:1億円(2006年9月30日現在)
売上高:225億(2007年9月期)
従業員数:1949人(2008年9月現在、契約社員含む)
グループ会社:11社