一人作業時の事故リスク低減を目指し 安全管理ソリューションを導入

日鉄日新製鋼株式会社様

プロジェクト概要

背景

従業員の安全を確保し、特に一人で作業している最中の事故でも素早く対処できるようにするための仕組みを求めていた。従来のPHSを利用した仕組みでは、事故発生時の位置を特定できなかった。

ソリューション

安全管理ソリューションとして、NSSOLの「安全見守りくん」を選択した。スマートフォンとウェアラブルデバイスの各種センサーから送られてくる情報を基に従業員の状況をリアルタイムに把握し、転倒・落下などの異常を精度よく検知する。

成果

事故の発生と場所をリアルタイムで検知できるようになり、安全性が向上した。気温・湿度の情報に基づく熱中症予防にも活用している。今後、スマートフォンのカメラを利用した遠隔作業指導に応用する考え。

  • 万一の事故発生時、救助をより迅速化したかった

    日本製鉄グループの主要企業であり、「素材・加工メーカーとしての進化を続け、価値ある商品・技術・サービスを提供すること」を経営ビジョンとする日鉄日新製鋼。同社の東予製造所は、構内のコイル搬送を完全自動化するなど省人化が進んでおり、生産能力に比べ少人数で操業している点が特徴である。
    東予製造所は、省力化の結果として一人で作業する現場があるため、以前から安全教育や安全柵・安全扉などの設置に力を入れている。また、角度センサーを搭載したPHSを従業員に携帯させ、転倒すると検知できるシステムを導入していた。だがこのシステムは誤検知が多く、従業員の位置を特定するGPS機能がなかった。そのため東予製造所は、万一の事故発生時に、より迅速な救助ができる新システムを求めていた。

  • 事故の発生と場所を迅速かつ高精度に検知可能

    東予製造所は2017年末から新システムの検討を始め、いくつかのソリューションを比較した結果、日鉄ソリューションズ(以下、NSSOL)の「安全見守りくん」を選択した。
    安全見守りくんは日本製鉄で構築・運用しているシステムをベースにしており、スマートフォンとウェアラブルデバイスの各種センサーから、位置情報、加速度情報、心拍数、温度・湿度などをリアルタイムに収集し、転倒や落下の検知はもちろん、様々な安全対策に利用できる。東予製造所は日本製鉄での運用実績を高く評価するとともに、グループ企業として同じシステムを利用するシナジー効果を見込む。
    NSSOLは東予製造所の構内で詳細な実地検証を実施し、GPSによる位置測定などが正しく行われることを確認。新システムは予定通り2018年12月に運用開始した。

  • 高度な安全管理を実現、熱中症予防やリモート支援にも活用へ

    安全見守りくんの稼働により、事故発生から事故現場を特定するまでに要する時間が圧倒的に短縮された。旧システムでは所内で一人作業中の従業員を捜索するのにかなりの時間がかかるが、新システムだと事故の発生をリアルタイムで検知すると同時に場所を特定できる。万一、事故が発生しても、迅速な救助が可能だ。
    熱中症の予防でも成果が期待されている。ウェアラブルデバイスが計測する気温や湿度の情報を基に、熱中症の危険がある場合はシステムが一定時間ごとに給水を促す。
    今後は、安全対策に限らず、業務のリモート支援にも新システムを活用していく。スマートフォンのカメラで撮影した現場の動画を安全見守りくん経由で送信し、上司が遠隔地から作業の指示や管理を行えるようにする考えだ。

コアテクノロジー

業界トップクラスの安全対策ノウハウ、IoT技術

システム概要

●アプリケーション:安全見守りくん

日鉄日新製鋼株式会社様

本社:東京都千代田区丸の内3-4-1
創業:1908年
資本金:300億円(2019年3月31日現在)

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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