プロジェクト概要
背景
NTTドコモのAIエージェントサービス「my daiz」の“メンバー”として、“記憶”に着目した新サービスを開発することになった。しかし、サービスの企画から手掛けることに加え、短期間で実装まで完了させる必要があった。
ソリューション
UXデザインがカギを握ることから、デザインシンキングとアジャイル開発を組み合わせたNSSOLのサービス開発手法を採用。2週間単位のスプリントを繰り返しながら、スピーディに拡張サービスの開発を進めた。
成果
計画通り、5カ月で新しいサービスを完成させた。プロジェクトチームはアジャイルなサービス開発手法を体得し、今後のプロジェクトにおいて市場のニーズに即応したサービスの提供が可能となった。
AIエージェントサービスの提供開始に合わせ、拡張サービスを自社で企画・開発
「新しいコミュニケーション文化の世界を創造する」という企業理念のもと、国内契約数トップのNTTドコモは中期戦略の一つとして、AIエージェントを活用したライフスタイル革新に挑戦している。2018年5月には、スマートフォン用のAIエージェントサービス「my daiz」を提供開始。外部のパートナー企業がmy daiz上でサービスを追加できる「メンバー」という機能があり、ユーザーの生活や好みに合わせてメンバー登録できる。
この取り組みの中で、NTTドコモ自身もモデルケースとなるようなメンバーサービス「memory u」を企画・開発し、my daizの提供開始時期に合わせてリリースすることになった。これに向け、メンバーサービスのUX(ユーザー体験)デザインから実装までを短期間で完了させることが必要になった。サービスの短期開発において先端的なノウハウを持つNSSOLが支援
NTTドコモは2018年1月、新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)をITパートナーに選び、memory uの開発プロジェクトをスタートさせた。
優れたUXの新サービスを短期開発するために、デザインシンキングとアジャイル開発を組み合わせたNSSOLのサービス開発手法を採用した。2週間サイクルでUXデザインを決めるデザインスプリントと、その成果物を基に2週間サイクルでプロトタイプサービスを実装する開発スプリントを繰り返し、各サイクルの最後に想定ユーザー(ペルソナ)役のレビューを受けながら市場ニーズにマッチしたサービスをスピーディに開発していくものだ。各スプリントのファシリテーションについては、NSSOLのシステム研究開発センターが蓄積したノウハウを駆使している。新サービスを5カ月で短期開発、サービスデザインのスキルも習得
memory uは計画通り2018年5月末に完成した。開発期間は5カ月だ。memory uの基盤となるmy daizを実機で確認できるのがリリース直前であり、確認内容をサービス仕様にフィードバックする必要があったが、アジャイル開発だったことから開発の遅延を回避できた。
この開発を通じて、プロジェクトチームは少人数による短期開発手法を体得し、新サービスの企画から商用化までをチーム内で一気通貫に実現するスキルを身に付けた。今後、新サービス開発のリードタイム短縮やサービス品質のさらなる向上といった効果を期待できることに加え、市場のニーズに即応し、UXデザインを重視したサービスの提供が可能となった。
コアテクノロジー
株式会社NTTドコモ様
本社:東京都千代田区永田町2-11-1
設立:1992年
資本金:9496億7950万円(2017年3月31日現在)
営業収益:連結4兆7694億円(2018年3月期)
従業員数:7767名(2018年3月31日現在)