インターネット上の海賊版撲滅に向けてコンテンツ不正利用防止サービスを導入

株式会社 集英社様

プロジェクト概要

背景

インターネット上で不正に流通している海賊版コミックを撲滅する。大量の不正利用コンテンツを効率的・確実に検知し、不正利用コンテンツのファイルを保管するサイトに対し、迅速に差し止め申請を送付したいと考えた。

ソリューション

コンテンツ不正利用防止サービスの「Digimarc Guardian」を導入して、不正利用コンテンツの検知から差し止め申請送付・削除確認までを一括委託するとともに、新日鉄住金ソリューションズの運用支援によって効果を高める。

成果

2013年までの2年間で約20万の不正利用コンテンツの削除を実現する見込み。導入前に比べ、不正利用コンテンツの削除量が数十倍に増えたほか、不正利用コンテンツの誘導サイトをいくつか閉鎖に追い込むことができた。

  • インターネット上の海賊版が急増、迅速で徹底した対策を検討

    「週刊少年ジャンプ」をはじめとする多数の人気雑誌や書籍を発行する集英社。同社が、インターネット上の海賊版コミック撲滅に向けて新たな対策を検討したのは2011年4月ごろである。当時、サイバーロッカーと呼ばれる海外のデータ保管サイトと、リーチサイトと呼ばれる誘導サイトが暗黙の了解の下、連携し、金銭的な目的で短期間に大量のコンテンツを不正に流通させる手口が増加。早急に新たな対策が必要になっていた。
    集英社はそれまでインターネット上の海賊版コミックについては、ある程度不正利用コンテンツの検知や差し止め申請のノウハウを蓄積していたが、サイバーロッカーとリーチサイトの場合は不正なコンテンツの流通量と拡散速度が大きく、これまで以上に迅速で徹底した対策が求められた。

  • 外部サービスで不正コンテンツの検知・差し止め申請を強化

    要件を基に集英社は、新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)が国内代理店となり提供する米Digimarc(当時、Attributor)のコンテンツ不正利用防止サービス「Digimarc Guardian」を選択する。コンテンツ不正利用防止サービスの中で、サイバーロッカーとリーチサイトに対する実績を持つ唯一のものだったという。
    同サービスでは、作品名や作者名、登場人物名などのキーワードでインターネット上のサイトを検索。検知した不正利用コンテンツの候補リストを基に、プロフェッショナルサービスによる目視確認で不正利用コンテンツであることを確定し、サイバーロッカーなどの保管サイトに対して差し止め申請を送付して、迅速に不正利用コンテンツを削除する。

  • NSSOLの支援で各言語に対応したキーワード指定などを実現

    集英社は半年の検討および試験運用を経てDigimarc Guardianの導入を決定。2011年11月から本格運用を開始している。NSSOLは同サービスにおける運用支援の一環として、各国語に対応した不正利用コンテンツの検索キーワード指定、差し止め申請の送付先および手順の最適化などを行った。
    不正利用の監視対象は年々拡大しており、2013年までの2年間でサイバーロッカーなどのサイトから約20万に上る不正利用コンテンツのファイルを削除できる見込みだ。サービス導入前に比べ、不正利用コンテンツの削除量は実に数十倍になったという。大量かつ早期の削除により、リーチサイトをいくつか閉鎖に追い込むことができたのも大きな成果である。集英社は、半年ごとに不正利用コンテンツの流通状況や削除実績を確認しながら、監視対象作品の入れ替えなどで、常に効果を高めるように努めている。

コアテクノロジー

デジタル著作権侵害対策、多言語(グローバル)対応、クローリング&検索技術、2段階検証

システム概要

●サービス:Digimarc Guardian

株式会社 集英社様

本社:東京都千代田区一ツ橋2-5-10
創業:1926年
従業員数:783名(2013年6月25日現在)

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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