メインフレームからの脱却を果たし 変化する事業環境に合わせ再構築

商船三井ロジスティクス株式会社様

プロジェクト概要

背景

基幹システムを運用してきたメインフレームの保守期限が迫っていることを契機に、基幹システムそのものの再構築を決めた。脱メインフレームと現在の事業環境に即した機能強化を目指した。

ソリューション

グループ企業における基幹システム構築の実績を評価し、ITベンダーとしてNSSOLを選択。保守期限に間に合わせるため、NSSOLは中国現地法人によるオフショア開発などの工夫により開発期間を短縮した。

成果

メインフレームからの脱却を果たし、ビジネス環境の変化と全社戦略に即した全体最適化を進めている。受注単位の詳細な収支管理や進捗管理を実現し、スピーディーな意思決定が可能になった。

  • メインフレームからの脱却目指し、新基幹システムの開発をスタート

    商船三井グループの中核企業として、航空・海上の国際輸送を軸に、ドア・ツー・ドアの物流サービスをグローバル展開する商船三井ロジスティクス。同社は2012年に国際航空輸送業務の基幹システム「AURORA」を刷新するための検討を始めた。
    旧AURORAは1983年に構築したメインフレーム上のシステムで、様々な機能拡張を繰り返してきたものの、基本構造は構築当初のままだった。同社はメインフレームの保守期限が迫っていたことを契機に、メインフレームから脱却し、AURORAを現在の事業環境に合わせて再構築することを決めた。2016年3月、受注単位での収支管理や進捗管理、顧客情報管理など重要6テーマを強化する方針を立て、プロジェクトをスタートさせた。

  • 1000人月超のプロジェクトを完遂、オフショア開発も活用

    商船三井ロジスティクスは、AURORAの再構築に当たり、パッケージソフトも含めて様々な選択肢を検討した。その結果、同社に合うパッケージがなかったことからスクラッチ開発を選択、ITパートナーとして新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)を選んだ。グループ企業の商船三井でNSSOLが基幹システムの構築を成功させた実績を評価してのことだ。
    新システムのIT基盤にはNSSOLのマネージドクラウドサービス「absonne(アブソンヌ)」を採用している。保守期限が迫っていたため、NSSOLの中国現地法人へのオフショア開発も活用。1000人月を超えるプロジェクトを無事に完遂し、計画通り2018年4月に新システムが稼働した。

  • データの詳細化により、業務と意思決定の効率化を実現

    新システムでは、受注、収支、進捗管理、顧客情報管理などの重要6テーマを中心に機能を強化し、受注単位での詳細な収支分析や進捗状況のトラッキング機能などを実現した。ビジネス環境の変化と全社戦略に即した全体最適化を進め、意思決定のスピードアップや経営判断の高度化に寄与している。
    新システムの基盤にabsonneを採用したことで、メインフレームからの脱却を実現するとともに、システムの拡張性や運用保守性を高めている。また、事業環境の変化や顧客からの要望によるシステム改修をよりスピーディーに実施できるようになった。同社は今後、新しいAURORAの成果を検証しつつ、海外拠点や国際海上輸送などのシステムにも今回の成果をフィードバックしていく考えだ。

コアテクノロジー

オフショア開発メンバーの上流工程参画、スクラッチ開発(AmiNavire(アミナヴィール))

システム概要

●サーバー:IAサーバー(absonne)
●アプリケーション:基幹ロジスティクスシステム

商船三井ロジスティクス株式会社様

本社:東京都千代田区神田駿河台4-3
設立:1989年
資本金:7億5625万円(2018年3月現在)
営業収益:連結498億9400万円(2018年3月期)
従業員数:連結2000名(2017年7月現在)
グループ会社:国内4社、海外23社

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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