年頭挨拶(社員向けトップメッセージ)

皆さんおはようございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
まず最初に、元日に発生した令和6年能登半島地震にて被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。今なお大変な状況に直面されている方々もいらっしゃるかと思いますが、ご自身とご家族の安全を最優先にお過ごしください。
この年末年始も、お客様のシステムリリースなどの対応が50件以上予定されていましたので、その対応にあたっていただいた方々も多数いらっしゃったことと思います。本当にご苦労様でした。

VUCAの時代と言われて久しいですが、長期化するウクライナやイスラエルでの紛争、中国経済の減速、物価の高騰、気候変動の影響など、昨年はそれを強く感じた1年でした。一方、対面でのイベントなどが一気に活性化し、人と直接会うことの喜びを再確認した1年でもありました。テクノロジーの面では、何と言っても生成AIという革新的な技術の登場が、これからの社会の大きな変化を予感させました。

今年はどんな1年になるでしょうか。
国内の政治状況は混とんとしていますし、1月の台湾総統選、秋のアメリカ大統領選、中国経済状況、金利の動向なども含め、引き続き不透明感が続くのだろうと思います。一方、昨年話題を独占した「生成AI」は実用のフェーズに入り、多くのユースケースが登場するなど、デジタル社会の進化を一気に進めることになるかもしれません。

こうした技術革新などもあり、ITサービス市場は引き続き堅調に推移することが予想されます。
当社もこの堅調なIT市場の下、これまで、皆さんの頑張りによって順調に成長を遂げてきていますが、これに満足することなく、更なる高みを目指して、事業を伸ばしていきたいと思います。

2024年度は、現行の2025中期を前倒しで達成する、という方針でおります。事業環境は引き続き好調な中、やるべきことをしっかり実行すれば必ず実現できると思っています。また、この後お話する2030年に向けたビジョンの実現に向けて、基盤づくりの年でもあります。
足元を着実に固めつつ、将来の飛躍的な成長に向けて、しっかりと歩みを始めていきましょう。

さて、今日は、年頭にあたり、経営方針の4つのポイントについて、あらためてお話したいと思います。

1つ目は、「サステナビリティ経営の推進」です。
当社のパーパス「ともに未来を考え 社会の新たな可能性を テクノロジーと情熱で切り拓く」は、ずいぶん当社グループ内で定着してきたと感じます。
文字通り、お客様・パートナー・株主、そしてわたしたち自身の仲間とともに、未来の豊かな社会の実現に向けて、当社の特徴である技術や知見、そして溢れる情熱をもって社会に貢献し、自分たちの存在価値を示していこう、という思いをあらためて共有したいと思います。
当社はこのパーパスに基づき、サステナビリティの重要課題であるマテリアリティを5つ定めています。
中心に「人材」を置いて、「ITを通じた社会課題解決」を推進していくことを軸としています。
また「ガバナンス・コンプライアンス」はそれを支える基盤として位置付けています。
わたしたちが大事にする「人材」を中心に、社会の皆様から信頼される存在であり続けることを、企業活動の大前提として、サステナビリティ経営のPDCAを着実に廻し、社会的な存在意義を日々、確認しながら、会社全体で取り組んでいきましょう。

2つ目は、「2030年に向けた新たなビジョンの策定」です。
当社は中期事業方針において「ファーストDXパートナー」というビジョンを掲げ、事業活動に取り組んできました。今年度の売上・利益は過去最高を更新する予定であり、事業投資も計画に沿って推移するなど、当初設定した2025年度の中期目標に向けて順調に進捗し、目標を前倒しで達成できる見通しです。
こうした状況を踏まえつつ、さらにその先を見据えて、2030年を睨んだ新たなビジョンを検討しています。「生成AIをはじめとする技術革新」や、「IT人材の需給ギャップの拡大」といった長期トレンドを踏まえ、更なる顧客や社会への貢献を目指し、「強みのアセット化」や「システム開発プロセスの革新」を実現することによって、より高付加価値なビジネスモデルを目指したいと考えています。2024年度の早い段階で皆さんにお伝え出来ると思います。

3つ目は、「強みを磨く」ということです。
わたしが社長就任以来、皆さんにずっと言い続けていることです。
わたしたちが持つ「強み」とは、「技術」「業務知見」と「マインドセット」の3つだと思っています。
「技術」は、AIをはじめとする「高度な先端技術力」と「枯れた技術を使いこなしてプロジェクトを完遂できる力」の双方をしっかりと兼ね備えること、「業務知見」は普遍化した知見とお客様固有の知見をバランスよく蓄積すること、「マインドセット」とは、当社のパーパスにもある、様々なお客様の課題に対し主体的に向き合う姿勢のこと、です。
こうした強みを磨くことで、他社には真似できない当社の独自性、付加価値が生まれてくるのだろうと思います。

4つ目は、「健康経営」です。
皆さん一人ひとりが個々のバリューを発揮して活き活きと活躍するには、心身ともに健康であることが何より大切です。
当社は引き続き「健康経営」を推進していきます。
わたし自身も、新年にあたり、あらためて、自らの健康維持のために、目標を決めたところです。
仕事はもちろんのこと、プライベートも充実した1年になるよう、ともに頑張っていきましょう。

非常に変化が速く、難しい時代になってきていますが、その反面、未来に開かれた可能性は、より大きなものになっていると思います。
2030年、さらにその先の未来に向けて、当社がサステナブルに成長し、社会の中でしっかり存在感を示していけるよう、頑張っていきましょう。

ちなみに今年の干支は「甲辰(きのえたつ)」です。
「新しいことをスタートしてうまくいく、あるいは、今まで準備してきたことが形になる」という縁起の良い年なのだそうです。
当社に当てはめてみると、まず、2025中期に沿ってここまで着実に努力してきたことがしっかり土台として確立してきて、実を結んできていること。
そして、2030ビジョンを策定し、新しい挑戦を始めようとしていること、など、まさに当社にぴったりの干支だと言えますよね。
この干支に勇気を得て、エネルギー全開で新年をスタートさせていきましょう。

最後になりましたが、4月から、テックスエンジソリューションズの皆さんに当社グループの新たな仲間として加わってもらうことを先日発表いたしました。
新しい仲間とともに、新たな成長に向けたスタートを切れることを嬉しく思います。
一緒に頑張っていきましょう。

皆さんとご家族にとって素晴らしい1年になりますことを祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。

以上