外為総合インターネットサービスCrossMeetz 国内金融機関初Swift Payment Pre-validationのユーザー利用開始

日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:玉置 和彦、以下「NSSOL」)は、S.W.I.F.T. SC(本社:ベルギー、以下「Swift」)を通じて、国内金融機関に対して初めて、Swiftが提供するPayment Pre-validation(以下「Pre-validation」)を実運用環境での提供を開始しました。Pre-validationは、外為総合インターネットサービスCrossMeetz(以下「CrossMeetz」)に組み込んだ上で、ユーザー様にご利用いただきます。

Pre-validationとは

Pre-validationとは、決済メッセージの送信前のエラーやミスを減らすことを目指す革新的なソリューションであり、SwiftからWeb APIとして提供されます。事前に支払依頼内容を検証することで、手戻りをなくし、遅延を減らし、顧客に対してシームレスな支払体験(Frictionless Payment)を提供することができます。

CrossMeetzでのPayment Pre-validation活用

CrossMeetzでは仕向送金サービスおよびSwift電文作成サービス(ISO20022対応)にて、Pre-Validationサービスを利用した事前検証機能を提供します。仕向送金サービスでは金融機関のお客様が入力された仕向送金依頼内容に対して、Swift電文作成サービスでは仕向送金依頼のMX電文に対して入力内容のチェックが自動的に行われます。例えば、BICコードを入力した際に、自動的にSwiftに対してPre-validationを通じて入力されたBICが存在し利用可能かチェックを行うことができます。入力誤りを事前に検知することで、顧客の送金依頼作成・金融機関の電文送信でのチェック負担および手戻りを防ぐことが可能となります。

従来の仕向送金依頼業務の流れ

Pre-validationを利用した仕向送金依頼業務の流れ

NSSOLはPre-ValidationをCrossMeetzに組み込み提供するために、Swift Value-added Services Enablerコンプリメンター認定を取得しております。

2023年12月より、NSSOLはCrossMeetzにてPre-validationを利用した機能提供を開始し、ユーザー様にてLive環境でのご利用を開始いただきました。

海外送金業務の課題とSwift APIの活用

金融機関は、海外送金業務での送金依頼・着金の処理において、コンプライアンスのための行内規程遵守、外為法等の法令遵守、KYC(Know Your Customer:口座開設時の本人確認)・AML(Anti-Money laundering:マネーロンダリング防止)対応などのために、多くの確認業務を行っており、その業務において手作業の占める割合は少なくありません。加えて、Swift加盟の金融機関はISO20022対応(MX電文対応)が2023年3月より並行稼働期間に入り、2025年11月より完全施行への対応が必要となり、海外送金業務における事務量の増加が見込まれています。そのため、金融機関業務の一層の効率化・自動化が大きな課題となっています。

NSSOLが提供するインターネットバンキングサービス“CrossMeetz”は、Swift APIを組み込むことで、金融機関および金融機関利用者における手作業処理の削減やエラー率を低減させ、事務コスト削減を実現します。CrossMeetz仕向送金サービス・Swift電文作成サービスにおいてSwift API pre-validationを利用することで、金融機関利用者による送金受付依頼および電文作成の際に、Swiftで保持するコード一覧・ルールとの整合性チェックを行うことができます。送金依頼受付の入り口から入力内容の自動的なチェックを行うことで、記載不備等による手戻りを抑制し確認作業を軽減します。

今後の展望

NSSOLは金融機関の海外送金業務における提供価値・生産性向上のために、“CrossMeetz”上でより多くの業務を完結することができようにサービス追加提供を継続的に行っていく予定です。今後はgpi(Global Payments Innovation)によるTracking Statusの更新、TSS(Transaction Screening Service)による事前のスクリーニングチェック、Swift Netへの電文送受信などのサービス提供を予定しております。

これまでNSSOLは金融機関向けのインターネットバンキングサービス“CrossMeetz”を約10年間にわたり提供してきており、その開発と運用ノウハウを本サービスにも活用するとともに、本サービスをCrossMeetzのサービスとして追加することでより一層の利便性の向上を図っていく予定です。

以上

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