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外国為替ネットバンキングの導入で利便性向上と業務効率化を実現

農林中央金庫様

プロジェクト概要

背景

従来、外国為替取引は電話で行われていたが、約定から取引内容の確認に至る手続きが煩雑だった。サービスの競争力を維持するため、外国為替ネットバンキングサービスの導入が急務だった。

ソリューション

豊富な導入実績があり、外国為替取引の約定から取引内容の確認までを一貫して処理できる外為総合インターネットサービス「CrossMeetz」を採用。システム導入に合わせて業務フローも見直した。

成果

電話取引による伝達時のリスクがなくなり、書類のやり取りを含む確認作業が大幅に簡略化された。顧客と農林中央金庫の双方で業務効率化、ならびに外国為替推進の基盤構築が実現した。

外為取引における煩雑さの解消へ

農林中央金庫は、JAバンク、JFマリンバンクの全国機関として、「持てるすべてを『いのち』に向けて。」という言葉から始まる存在意義(パーパス)を定め、農林水産業の振興に取り組んでいる。
同庫は外国為替サービスの利便性を高めるために、2018年から外国為替ネットバンキングシステムの導入を検討していた。従来、すべての外国為替取引は電話で行っており、約定や確認作業における繁雑なプロセスが課題となっていた。
食農法人営業本部営業企画部の前田 達朗氏は「電話による外国為替取引では伝達ミスが許されないだけに、複数の部署で約定後に多重チェックする体制になっていて、当庫とお客様との間で書類のやり取りや押印の手続きが求められました。これはお客様と当庫の双方において、非常に手間がかかり、気をつかう業務フローでした」と語る。
2020年の新型コロナウイルス禍により、外国為替のネットバンキング導入機運はさらに高まった。顧客と同庫の双方で出社に制限がかかるなか、従来の電話による取引ではサービスの競争力を維持できなくなり、ネットバンキングによる利便性向上が同庫にとって急務となっていた。

農林中央金庫 食農法人営業本部 営業企画部 前田 達朗氏
農林中央金庫 食農法人営業本部 営業企画部
前田 達朗氏

実績のあるCrossMeetzを選択

新システムの導入プロジェクトは2022年6月にスタートし、農林中央金庫は日鉄ソリューションズ(以下、NSSOL)が提供する外為総合インターネットサービス「CrossMeetz(クロスミーツ)」を選定した。
グローバル・インベストメンツ本部資金為替部資金為替班の辻泰広氏は、「NSSOLと当庫は30年来の信頼関係があります。CrossMeetzを採用したのは、外国為替の約定からその後の確認作業、取引履歴管理までを一貫して電子化できるソリューションであることが最大の理由です。業界標準となるシェアを得ていることも重視しました」と説明する。
農林中央金庫が特に注目したのは「カバー取引」の機能だ。
外国為替取引では、金融機関の為替変動リスクを回避するため、顧客から受けた注文と同じ取引をほかの金融機関に出す「カバー取引」が一般的に行われている。「CrossMeetzはカバー取引の処理を自動化できるだけでなく、世界的な為替取引プラットフォームである360T社を通して多数の銀行にアクセスし、その中から最も有利なレートを選択できる利点があります」と前田氏は語る。
CrossMeetzの導入に合わせて、業務フローも大幅に見直した。「外国為替取引の業務フローは、フロントオフィスとバックオフィスの複数部署をまたいでいて、以前からその見直しが課題となっていました。当庫の業務フロー見直し検討にあたり、NSSOLが多数のプロジェクト経験を基に、当庫のニーズに寄り添った形で効率的なフローを提案してくれました」と辻氏は述べる。

農林中央金庫 グローバル・インベストメンツ本部 資金為替部 資金為替班 辻 泰広氏
農林中央金庫 グローバル・インベストメンツ本部 資金為替部 資金為替班
辻 泰広氏

約定にかかる時間を大幅に短縮

新システムは、予定通り2023年6月にカットオーバーした。導入の成果について、グローバル・インベストメンツ本部資金為替部資金為替班の佐藤志織氏は「電話での取引は、言い間違えがあってはならないという強い緊張感の下で行われますが、システムの導入により約定内容の確認を双方で確実に行えるようになったため、当庫にとってもお客様にとっても心理的な負担が減りました。また従来であれば、約定の作業に30~40分かかり、その後の書類のやり取りまで含めると2~3営業日必要でしたが、CrossMeetzでは即座に処理が完了し、双方で取引内容を確認できるようになりました」と評価する。
本システム導入を契機として、新規の外為取引機会の補足も実現した。前田氏は「システム導入を機に、お客様が望むタイミングで、必要な取引を最適なレートで実施できるようになったことが大きな成果だと考えています。お客様ごとの与信枠もCrossMeetzで自動管理できるなど、当庫の業務もドラスティックに変わりました」と話す。
農林中央金庫では、システム導入を契機に、部門を越えた取り組みの1つとして外為推進に力を入れている。今後はシステムの利用拡大と新規顧客の獲得に注力しつつ、拡張性に優れたCrossMeetzの強みを活かし、顧客の多様な要望に応えていく予定だ。「NSSOLには、時流に乗ったサービス展開のため、これからも協力してほしい」と辻氏は期待する。

農林中央金庫 グローバル・インベストメンツ本部 資金為替部 資金為替班 佐藤 志織氏
農林中央金庫 グローバル・インベストメンツ本部 資金為替部 資金為替班
佐藤 志織氏

コアテクノロジー

●金融に関する知見、外為総合インターネットサービス「CrossMeetz」の導入・活用ノウハウ

システム概要

●外為総合インターネットサービス:CrossMeetz

関連SDGs

SDGs 12

金融を通じて食農バリューチェーンを支援し、地域を活性化

SDGs 15

ペーパーレス化、環境に配慮した事業を支援するローン商品の提供

外為総合インターネットサービスCrossMeetzの概要

・NS(ロゴ)、NSSOL、NS Solutions、CrossMeetzは、日鉄ソリューションズ株式会社の登録商標です。
・その他本文及び図表内に記載の会社名及び製品名は、それぞれ各社の商標又は登録商標です。

農林中央金庫様

本店: 東京都千代田区大手町1-2-1
設立: 1923年12月20日
資本金: 4兆401億円(2023年3月31日現在)
連結総資産額: 94兆5049億円(2023年3月31日現在)
従業員数: 3365人(2023年3月31日現在)

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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