中国事業の競争力強化に向けて全土をカバーする集約化IT基盤を構築

羅森(中国)投資有限公司(ローソンチャイナ)様

プロジェクト概要

背景

中国での店舗展開を加速させ、競争力を強化する。経営スピード向上、システム安定化、コスト低減などを目標に、上海、重慶、大連、北京といった地域事業会社ごとに構築したシステムを刷新し、統括会社に集約したいと考えた。

ソリューション

新日鉄住金ソリューションズ中国現地法人の支援により、集約化IT基盤を日本と同品質で構築・運用する。ITのディレクターが実施計画作成段階から参画し、NSSOLのクラウド技術と中国人エンジニアのスキルを融合し、完遂した。

成果

中国全土をカバーする集約化IT基盤が計画通り完成。地域事業会社新設や店舗数急増などの際に1週間でIT基盤サービスの提供を実現すると同時に、ITの見える化によるコスト低減、ガバナンス確立、システム安定化を達成した。

  • 中国での店舗展開加速に備えてIT基盤の集約を検討

    「マチの健康ステーション」をキャッチフレーズに、グローバルにコンビニエンスストアチェーン事業を推進するローソン。中国では389店(2014年2月末現在)を展開する。同社が、中国における情報システムの見直しを検討したのは2012年のことである。ローソンは上海、重慶、大連、北京の4地域に事業会社を設立して店舗を展開(北京は店舗を計画中)していたが、当時は地域事業会社が個別にシステムを構築・運用していた。
    競争力強化に向けてローソンは2012年5月、中国国内の事業投資・FCライセンス管理および経営管理機能を統括する「羅森(中国)投資有限公司(以下、ローソンチャイナ)」を設立。経営スピード向上、システム安定化、コスト低減などを目標に、システムの集約化に取り組んだ。

  • NSSOL中国現地法人のITのディレクターが実施計画作成から支援

    ローソンチャイナは複数のITベンダーに提案を依頼。新IT基盤の構築パートナーとして選択したのが、新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)の中国現地法人「新日鉄住金軟件(上海)有限公司(以下、NSSOL上海)」である。NSSOL上海は、顧客のIT企画業務を支援するITのディレクターを軸にプロジェクトを推進。2012年8月に各事業会社のIT基盤の調査を開始し、12月に実施計画を作成。2013年1~8月にネットワークを含むIT基盤を全面刷新して、システム集約を開始した。NSSOL上海は、NSSOLのプライベートクラウド構築フレームワーク「absonne Enterprise Cloud Framework」と、中国の商習慣・技術に詳しいNSSOL上海の中国人エンジニアを融合させて、日本と同じ品質のリソースプール型IT基盤サービスを構築・運用開始に導いた。

  • 仮想化技術で地域事業会社設立時などにIT基盤を1週間で用意

    ローソンチャイナはNSSOL上海の支援によって「集約化IT基盤」の構築を完了したあと、アプリケーションの刷新や店舗機器の入れ替えを実施。並行して2013年12月までに、中国全土の店舗からの受発注処理、物流企業とのIT連携、情報分析などを担う多数のシステムを、事業会社ごとに集約していった。
    中国全土をカバーする集約化IT基盤の成果は期待通りである。仮想化技術によって地域事業会社新設や店舗数急増などの際、必要なIT環境を1週間で用意できるようなったほか、システムに対する24時間365日の稼働監視が行われるようになっている。このため、経営スピードと変化対応力の向上、ITの見える化によるコスト低減やガバナンスの強化、システムの安定化が実現した。

コアテクノロジー

ITのディレクター、absonne(アブソンヌ) Enterprise Cloud Framework、マルチベンダー、仮想化統合基盤、24時間365日の稼働監視、インシデント管理

システム概要

●サーバー:20台
●ストレージ:4台
●仮想化ソフトウエア:VMware vSphere

羅森(中国)投資有限公司(ローソンチャイナ)様

本社:上海市淮海中路283号 香港廣場27F
設立:2012年
資本金:8億元(約130億円)(2014年2月28日現在)

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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