映像配信事業の成長加速に向け データ管理基盤を更改

株式会社NTTぷらら様

プロジェクト概要

背景

光回線を利用した映像配信サービス「ひかりTV」の成長加速に向け、同サービスのデータ管理基盤を更改する。会員数の増大にスケールアウトで対応する拡張性と、メンテナンス時もサービスをフルに提供できる可用性を求めた。

ソリューション

キーバリューストア(KVS)型分散データキャッシュ「Oracle Coherence」とデータベース(DB)マシン「Oracle ExadataDatabase Machine」を、新日鉄住金ソリューションズが独自開発した機能で連携させ、それぞれのデータを同期する。

成果

計画通り拡張性と可用性が大幅に強化された。ひかりTVの会員数が600万になるまで対応できる拡張性を実現したうえ、データ参照処理の速度が約20%向上した。安定性も高く、無停止でサービスを提供している。

  • ひかりTVの会員数急増に対応し、データ管理基盤の更改を検討

    「お客様中心主義」を掲げ、高品質・高信頼の情報通信サービスを提供するNTTぷらら。2008年に開始した映像配信サービス「ひかりTV」は、総合的なエンターティンメントサービスとして好評を博し、2012年3月末に会員数が200万を突破している。
    同社がひかりTVで利用しているデータ管理基盤の更改を検討したのは2010年12月ごろである。同基盤は、会員の認証・認可・契約管理に関する情報を処理しており、会員数の増加とサービス多様化に伴って、より高い拡張性が求められていた。また、定期メンテナンス時に一部のサービスが制限されるといった課題があった。そこで新データ管理基盤では、事業成長に伴う負荷増大にスケールアウトで対応できる拡張性と、メンテナンス時も含めて24時間365日フルにサービスを提供できる可用性を求めた。

  • KVSとDBマシンを組み合わせて拡張性と可用性を強化

    NTTぷららは要件の実現に向け、複数のITベンダーに提案を募る。その結果、構築パートナーとして選択したのが新日鉄住金ソリューションズ(以下、NSSOL)である。
    新データ管理基盤では、KVS型分散データキャッシュの「Oracle Coherence(以下、Coherence)」とDBマシン「Oracle Exadata Database Machine X 2-2(以下、Exadata)」を、NSSOLが独自開発した機能によって連携させ、拡張性と可用性を強化する。特徴は、処理に必要なデータを、CoherenceのインメモリーDBとExadataのDBのそれぞれに保持し、トランザクションや読み取り一貫性を保証するように同期させる点だ。また、CoherenceとExadataのどちらか一方が停止した場合も、データの更新が可能である。

  • 参照処理の速度が約20%向上、負荷増大にサーバー追加で対応

    データ管理基盤の更改は2011年6月に始まった。まず、2011年11月にDB管理システムをExadataへ移行。続いて2012年2月にはExadataとCoherenceを連携させる仕組みを構築している。さらに追加開発などを行って、新データ管理基盤は2012年7月に全面稼働した。
    計画通り、拡張性と可用性は大幅に強化された。ExadataとCoherenceはともにスケールアウトで性能を向上させることが可能で、会員数が600万になるまで対応できる。また、データ参照処理では基本的にCoherenceのインメモリーDBにアクセスするため、速度が約20%向上した。安定性も高く、新データ管理基盤は24時間365日無停止でひかりTVのサービスを支えている。

コアテクノロジー

キーバリューストア型分散データキャッシュ、Java、KVSとRDBのマッピング

システム概要

●サーバー:Oracle Exadata Database Machine X 2-2
●ミドルウエア:Oracle Database 11g、OracleDiagnostics Pack 11g、Oracle Real Application Clusters 11g、Oracle Partitioning 11g、Oracle Coherence 3.7

株式会社NTTぷらら様

本社:東京都豊島区東池袋3-1-1
設立:1995年
資本金:123億円(2012年10月1日現在)
従業員数:390名

※ユーザー事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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